「コピペ文化」はどこまで浸透しているか?
先日,初任者のときの指導教員が,「二度目の退職」を迎えるということで,勤務先の中学校に出向き,久しぶりにお話をさせていただいた。
定年退職後も講師として長年勤めていた中学校で働き,訪問時は何と部活動の指導中だった。
その先生とのお話の中で,最近の「学び合い」風の学習方法への違和感が話題になった。
若い社会科の教師は,プリントを渡して,その穴埋めを教科書等を使いながらグループでやらせる。
それが終わると,解説を行って,終わり,だそうだ。
これが社会科で問題になっている「コピペ」習得学習である。
( )の中にあてはまる言葉を,どこかから探して入れるだけ。
それで理解は深まらないことは,だれでもわかる。
しかし,( )に言葉を埋められると,中学生はうれしがるのだ。
それなりの「達成感」が得られるらしい。
だれがこんな教育観,指導観を広めているのか?
「センター試験対策」という看板を背負った人たちか?
中学校の学習指導要領には,もっと「まともな授業をしろ」と書いてある。
こういう授業をしていたら,いつまでたっても,
「思考力・判断力・表現力」は身にならない。
それどころか,「基礎的・基本的な知識・技能の習得」すらおぼつかない。
どこかから文字や文章をコピーしてきて切り貼りすれば,評価に値する作品が完成する,と思わせてきたのはだれか?
すべての教師が,過去に出題した定期考査問題を見返してみて,この問題に正面から向き合うべきである。
・・・・・・・・・・DNAの画像を切り貼りした小保方さんは,「やってはいけないという認識がなかった」と話したと報告されている。・・・・・・・・・
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