「第三者」がいることの重要性
読書編に示した『「分ける」こと「わかる」こと』(講談社学術文庫)の教訓
~分類をつくる際には,必ず,「その他」や「雑」の項目をおいておくことが有用である~
について,歴史的な内容を補足しておきたい。
>近代の科学は中世の(ママ)確立された学問,つまり法学・医学・神学とは別のところ,つまり自由七科のなかから,しかも七科とは別のものとして発生した。
中国の古典の事例も示されている。
今の世の中には…特にブログの世界の住人には,
「自分と同意見でないものはすべて敵だ」というスタンスを露骨にとる人がいる。
本の中ではスターリンが事例として挙げられている。
ここに,「第三者」が入る余地があれば,歴史は変わっていたはずである。
日本の対外関係史を二国間だけの問題で捉えるのではなく,
「第三者」の力の有無で考えてみるのも面白いかもしれない。
日露戦争のときのイギリスやアメリカを分析をする見方である。
教員が何か研究をするときも,「第三者」の存在は有効的だと思われる。
ある指導法に「賛成」「反対」と分かれている場に,
「両方とも反対」という立場や,「両方ともたいして違いはない」と考える立場が登場してくると,
無駄な議論をせずに全く新しいものができるようになるかもしれない。
こういう点では,小中連携事業に,高校や大学の先生が入ってくること,
教科が異なる人に意見を聞くことも,意義があるだろう。
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