「点」にこだわる教師は成長できない
このタイトルの「点」とは,「テストの点数」の意味ではありません。
「立ち位置」「立脚点」と言い換えてもいいかもしれません。
教師には,個人としての高い能力が求められています。
そしてその「高い能力」への自覚が強い人が,多くの場合,リーダーシップを発揮します。
ただ,そこについてこられない教師や子どももたくさん生まれます。
摩擦やストレスも「大量生産」されます。
たとえそうでも,「少しでも前に進むことが大事」という学校も,もちろんあるでしょう。
しかし,多くの学校で今,求められているのは,
個人の力を伸ばすことよりも,今ある資源を有効活用できる力をつけることです。
今,「優秀な力をもっている専門家が先に捨てられる時代がやってきた」という人がいます。
それは,どこかに頼んですませられるから,というのが理由のようです。
どういう人が最後まで残るかというと,
「自分以外の人が生かせる人」らしいのです。
教師集団がどんなに信用を失っても,最後まで子どもから希望を捨てられない教師でありたいものです。
そのときの心構えは何かと言えば,
「人と人とをつなげる力をもつ人」であろうとする気持ちです。
「点」ではなく,「間」を大事にする人です。
「点」と「点」をつなぐ「間」にこだわることが,教師としてどんどん成長できる極意なのかもしれません。
中学校で言えば,特に社会科の教師にこだわってほしいところです。
それは,「社会」科の教師だからです。
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