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学習指導要領・社会科編Ⅱ(試案)=昭和22年版 に示された現在の中1・社会科の学習活動例

 当時の社会科のカリキュラムは,第10学年,つまり現在の高校1年までを見通した総合的な教科として設計されていました。

 これまで小学校6年生までの学習活動例を紹介してきましたが,もちろん,すべての学習を義務付けているわけではなく,多くの例から好きなものを選んで,また,そこから発想を広げて紹介されてないものも地域や子どもの実態を考えながら,教師は教えることができました。

 今から考えると,教師の力をあまりにも過信しすぎた結果,こういう教育課程が空中分解し,現在のような姿になってしまったわけです。

 今回からご紹介する中学校以上の社会科については,こんな言葉で戦前の教育を反省しています。

******************

 社会科の総合的な学習は小学校からずっと行われて来たが,中学校の全学年及び高等学校の一学年でも,なお継続してこの総合的な学習がなされるようになっている。これまでは,社会科の内容となっている歴史・地理・公民などは,いずれも別々の教科として扱われて来たのであるが,一般社会科としては,本書に示してあるように中学校あるいは高等学校の生徒の経験を中心として,これらの学習内容を数箇の大きい問題に総合してあるのであって,教科そのものの内容によって系統だてるようなことはやめることとした。

******************

 そして,「総合」の原則として,次の2点をあげ,さらに,その理由を述べています。

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 (一) 学校内外の生徒の日常生活はつねに問題を解決して行く活動にほかならない。

 (二) 学校は生徒にとって重要な問題を解決するために必要な経験を与えて,生徒の発達を助けてやらなくてはならない。

 生徒がある一つの社会的な問題を解決するには,従来の各教科における学習内容が何よりも必要である。そして,その解決のための最善の方法は,生徒が持っている知識や経験を,その教科的区画にとらわれないで,いずれ教科で取り扱われたことがらにせよ,社会生活に関するものであれば,すべてこれをとり集めて,必要に応じて使うということである。一般社会科の単元構成方法のねらいは,このような考え方にもとづき,生徒が意義のある経験を重ねることによって,自分の生活の価値をはっきりとつかみ,これを次第に高めて行くことができるように,教科課程を組み立てようとするところにある。

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 いわゆる「ゆとり教育」で登場した「総合的な学習の時間」のような漠然としたものではなく,ねらいが非常に明確な「中心的な教科」が「社会科」だったわけです。

 私がここで「学習活動例」を中心にご紹介しているのは,現在,言語活動の充実が求められ,より幅の広い学習活動が求められていることも理由のひとつです。

 しかし,小学校の例も含めて,こういう学習活動が成立する前提となる学力自体に課題がある,という批判に応えることができないために,昭和22年のころの理念も,平成10年の理念も,泡と消えることになりました。

 教師の役割を,あたらめて考えさせられる材料であり,これは何も社会科の教員に限った話ではありません。

 今,各中学校で,総合的な学習の時間の計画の中心にいる人はどなたですか?

 では,第7学年=中学校第1学年の学習活動例から,ご紹介します。

 なお,単元の要旨や目標等は省いてあります。詳しく知りたい方は,

 国立教育政策研究所の学習指導要領データベースからご覧ください。

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単元一 日本列島は,われわれに,どんな生活の舞台を与えているか

~学習活動の例~

(一) 郷土の県は,同本列島のどの辺に位するか。どんな郡に分れ,大都市としては,どんなものが発達しているか。また,県は,どのくらいの面積で,どのくらいの人口を養い,人口密度はどのくらいになるか,これを,日本の他府県と比較すること。

(二) 郷上の県の地理的位置には,どんな有利な点や不利な点があるかを考えて討議すること。

(三) 郷土の県の山地・丘陵地・平野の分布図を描き,それらがそれぞれ,大体どのくらいの面積の割合を占めているかを推定して,報告すること。

(四) 郷土の県の平野には,どんな川が,どのように流れているか。また,どんな産業が行われ,都市や交通機関が,どのように発達しているかを図に描くこと。

(五) 郷土の県で,有名な山地としては,どこにどんなものがあるか,それらは,どのような山で,高さはどのくらいか。また,なぜ有名かを調べて,報告すること。

(六) 郷土の県の山地・丘陵地は,どのように利用され,また,そこでは,どんな生活が営まれているかを調べて,報告すること。

(七) 郷土の県の気候は,地方の位置や地勢によって,どんなに違っているか。そして,これによって,人の日常生活に何か違いが見られるかを調べて,報告すること。

(八) 日本列島の地理的位置の長所・短所を列挙して,討議すること。

(九) 古代に,大陸の文化が,どのようにしてわが国へ伝わったか。どんな文化が入って来たか。それがわが国ではどんなふうに保存されて来たかを調べて報告すること。

(一○) 日本の地勢図から,海抜百メートル以下,百メートル以上,千メートル以上,千五百メートル以上の土地の分布状態を調べ,われわれの活動に対し,地勢上有利な地方,不利な地方を概観すること。

(一一) 日本のおもな山脈を図示して,それぞれの名まえを記入すること。

(一二) 日本の有名な高山も高さの順に並べた図表を作り,それぞれの名まえ・高さ,その属する山脈名を書き入れること。

(一三) 日本の火山分布図によってが日本の火山が,どんな排列を示しているかを調べて,討議すること。また,郷土の附近に火山があれば

 (1) その位置・名まえ・高さ。

 (2) 現在活動しているか,あるいは活動記録があるか。

 (3) どんな形をしているか。

 (4) 表面はどのように利用されているかを調べて,報告すること。

(一四) 郷土の小さな谷をさかのぼり,上流へ進むにつれて,だんだん平地が狭くなって行くありさまを観察すること。そして,

 (1) 谷底の平地は,どのように利用されているか。

 (2) 斜面は,どのように利用されているか。

 (3) 人家は,どのような位置を占めているか。

 (4) いちばん上流の部落の高さ・名まえ・戸数。

 (5) 耕地がなくなる高さを調べて,討議すること。

(一五) 日本の平野では,たくさんの人口を支えているが,世界のどこの平野でも同様か。もしそうでないものがあれば,

 (1) その位置・名まえ。

 (2) 人が多く住まない理由を調べて,討議すること。

(一六) 日本のおもな平野について,

 (1) その位置・名まえ。

 (2) そこを流れている川の名まえ。

 (3) 低地と台地の面積の,だいたいの割合。

 (4) 平野に発達しているおもな都市の名まえ,を書いた表を作ること。

(一七) 日本のおもな盆地と,その中心都市の名まえを,河川別にして列挙すること。

(一八) 日本の海岸線の中で,出入の多い岩浜及び単調な砂浜が,それぞれ長距離にわたって発達している部分を,図示すること。

(一九) 自然条件だけからいえば,どんな地形の海岸に港が発達しやすいか。また,どんな地形の海岸に発達しにくいかを考えて,討議すること。

(二○) 郷土の海岸へ行って,海岸の地形,波の作用,潮せき(汐)や潮流のありさまを観察すること

(二一) 東京・北平(ペーピン)・ロンドン・ワシシトシ・ヴェルホヤンスク.パタヴィアの月別気温,雨量表を図表になおし,東京の四季及び降雨の状態には,各地と比べて,どんな特色があるかを調べて,討議すること。

(二二) 札幌(さっぽろ)・鹿児島(かごしま)・松本・潮岬(しおのみさき)の月別気温表から,日本の四季の変化が,土地の位置や地勢によって,どのように違うかを調べて,報告すること。

(二三) 郷土の気象観測所を見学して,気象観測の方法や,郷土の気象について,いろいろ説明を聞くこと。また,気象資料を写させてもらい,これを用いて,郷土の気候の特色を明らかにして,報告すること。

(二四) 夏の高温・多湿に対して,郷土の生活(衣・食・住)ではどんな適応が営まれているかを調べて,討議すること。

(二五) 冬の寒さに対して,郷土の生活では,どんな適応が営まれているかを調べて,討議するとと。

(二六) その他,郷土の生活様式の中で,気候に深い関係を持っていると思われる点を列挙して,討議すること。

(二七) 郷土の生活の中で,新しい様式と古い様式とが,たがいに調和せずに存在している例を挙げて,討議すること。

(二八) 府県別面積・人口表から,わが国の府県別人ロ密度図を作ること。

(二九) 役場や県庁へ行って資料を集め,郷土の人口分布図や,人口密度図を作ること。

(三○) 北海道の平野分布図を描いて,おもな都市を記入すること。

(三一) 北海道の一月と七月の気温図から,位置や地勢が,気温の年変化に,どのように影響するかを,調べること。

(三二) 北海道の開拓の歴史を調べ,また,北海道の農業生活が,他の諸地方と違っている点を調査して,報告すること。

(三三) 北海道の自然と深い関係を持つと考えられる産業を調べ,その将来について討議すること。

(三四) 北海道の都市が,他の地方の都市と違っている点を調べること。また,おもな都市について,その持つ意味(産業・交通など)を,簡単に書いた表を作ること。

(三五) リアス式海岸の成因について考えること。また,三陸の海岸に大きな港が発達しにくい理由を考えて,討議すること。

(三六) 奥羽地方の平野分布図を描き,平野の名まえとその中心都市とを記入すること。

(三七) 男鹿(おが)半島の成因について考えること。また,自分の知っている半島の中で,これと同じような成因を持つものの名・所在地を挙げ,さらに,その成因を説明する略図を描くこと。

(三八) 奥羽地方の鉱産資源について,短い論文を書くこと。

(三九) 大和(やまと)の朝廷は,奥羽地方をどのようにして開いたかについて調査し,報告すること。

(四○) 関東平野の生活が,利根(とね)川から受けている恩恵について,短い作文を書くこと。

(四一) 関東平野の都市人口分布図を作り,また,商工業の発達状態の地域的相違を調べて,報告すること。

(四二) 京浜(けいひん)工業地帯に,深い関係を持って行われている,関東地方の農業や漁業について調べて報告すること。

(四三) 関東地方の行遊地・休養地について調べて,短い作文を書くこと。

(四四) 江戸時代に,諸地方で新しく土地を開き,産業を盛んにすることにつとめたが,その当時の経済的事情について調べて討議すること。

(四五) 富士山の断面図を作り,表面の傾斜の変化状態を調べること。(垂直と水平の割合を,いろいろに変えて試みること)。また,組で協力して富士山の模型を作ること。

(四六) 郷土の代表的な山について,地図からその断面図をいろいろに作ってみること。

(四七) 中央日本の水系図を描き,地形図と対照しながら,

 (1) 太平洋斜面と日本海斜面との分水界を,できるだけ正確に記入すること。

 (2) 各河川の流域面積図を作ること。

(四八) 郷土の県の流域面積図を作り,かんがい(灌漑)面積とどんな関係があるかを調べること。

(四九) 中部地方の平野分布図を描き,おもな都市を記入すること。

(五○) 日本海沿岸の積雪の状態,及び積雪期間の生活について調べて報告すること。

(五一) 養蚕を行っている農家へいって,養蚕についてのいろいろな説朋を聞き,また,実際の状況を見学すること。

(五二) 世界の養蚕業の状態を調べ,わが国の養蚕業の重要性,及び郷土の養蚕業の現在と将来とについて,討議すること。

(五三) 世界の茶の生産について調べ,また,わが国の茶畑の分布,茶の生産及びその重要性について調べて報告すること。

(五四) 郷土では,茶がどのように生産されるか,あるいは,どこの茶が多く供給されているかを調査して,報告すること。

(五五) 北陸地方と東海地方との自然,及び商工業の発達状態を比較して報告すること。

(五六) スキーが,わが国へ輸入された歴史を調べること。日本のおもなスキー場の分布図を作ること。雪の質が,地方によってどのように違うかを調べて,報告すること。

(五七) 名古屋附近の特色のある農業について調査し,また,郷土の農業の特色について,討議すること。

(五八) 近畿地方の都市人口分布図を描き,商工業の発達状態の地域的相違について,短い説明をつけること。

(五九) 近幾地方の行遊地・休養地の分布,及びそれぞれの特色を調べて,報告すること。

(六○) 琵琶湖は,われわれにどのような利益を与えているかを調査して,報告すること。

(六一) 気温・雨量表から,山陰・瀬戸内海沿岸・南四国の気候の相違を示す図表を作り,また各地域の気候に深い関係を持つ産業について,調査すること。

(六二) 中国地方の水田分布状態には,どんな特色があるか,そのわけを調べて,報告すること。

(六三) 瀬戸内海の風景・潮流・交通について調べて報告すること。

(六四) 中国・四国地方の都市人口分布図を描き,産業の発達状態の地域的相違について,短い説明をつけること。

(六五) 桜島の噴火について調査して,報告すること。

(六六) 北九州が,わが国で最も早く開けた事情について調べ,討議すること。

(六七) 長崎港の歴史,及びわが国の文化の発展に及ぼした影響について調査して,報告すること。

(六八) 九州地方の都市人口分布図を描き,産業の発展状態の地域的相違について,短い説明をつけること。

(六九) 九州地方の行遊地・休養地の分布,及びそれぞれの特色を調べて,報告すること。

(七○) 九州地方に開かれた歴史的な港は,みな,現在でも重要な意味を持っているか。もしそうでないものがあれば,なぜ衰えたかを調べて,討議すること。


単元二 われわれの家庭生活はどのように営まれているであろうか。

~学習活動の例~

(一) 昔から続いて来た古い家についての記録・情報・写真等を集めていろいろの知識を得てそれにもとづいて現在の自分たちの家庭生活と比較して,次のような点に関して,変わらないところ,変わったところについて討議すること。農家と都市の家との比較をするのもよい。

 (1) 家族にみられる世代の数,家族の員数。

 (2) 家屋の構造。

 (3) 家族の関係。

 (4) 家庭の家族員に対する力。

 (5) 個人の独立。

(二) 大陸特に中国から精神的・物質的にどのような影響が日本の家庭生活に対してあったろうか,それについて調べてみること。儒教と口本の家族制度との関係について調べ,作文を書いて学級に報告すること。

(三) 中国や朝鮮の家庭生活について,向こうに居住した人々をたずねて話しを聞くこと。われわれの家の生活と似ているところ,違っているところについて報告を書き,そのあるものを学級で朗読し,討議すること。

(四) 西洋の思想や習慣がわが国の家庭生活にどういう影響を与えたかについて研究し,討議すること。親子の関係,夫婦の関係などに変わったところがみられないだろうか。

(五) 未開社会の家の生活について先生の講義や書物からいろいろの知識を得て,それとわれわれの家の生活との異同について調べてみること。それについて討議し,われわれの家の生活がどのように発展して来たかについて結論を出してみること。

(六) 日本の家庭の生活と英・米・仏・露等の家庭の生活とを比較し,気のついたことについて説明すること。向こうに滞在した人々から話を聞いたり,雑誌や新聞の切り抜きを作ったりしてみるのもよい。

(七) クーランジェ著「古代都市」というような書物によって,ギリシャやローマの古い家族の生活と現代の日本の家族の生活と似ている点について研究してみること。

(八) 「日本の生活様式にとって洋式家屋に比較してみた日本家屋の優劣」について学級に簡単に話をすること。

(九) わが國の各時代の家屋を研究すること。現代に至るまでの家屋の発展のあとをたどること。種々の時代の家屋の絵をかき,設計図・棋型をつくること。

(一○) 日本の家族制度の変化と他の社会生活の変化――機械の使用など――と比較してみること。一番早く変化する生活様式はなんであろうか。

(一一) 自分の家の系図を作り,それに記されている人について研究すること。本家・分家等の同族社会に関する問題につき,できるだけ資料を集めて研究し,学級で討議すること。

(一二) 戸籍謄本(抄本)をみて記入方法や事項を調べ,その意味を研究してみること。履歴書の書き方を練習すること。

(一三) 地理の書物,あるいは他の資料から他の国の国民の家庭生活について知ること。学級の生徒にその報告を読んできかせること。自分で選んだ国々の家庭について説明できるような画をかくこと。諸国の家庭生活をもとにして戯曲や物語を書くこと。物語を読むか,話して聞かせるか,または劇にする。できるだけいろいろの点で日本の家庭生活と他の国々の家庭生活とを比較すること。またその違いの背後にある思想について研究すること。

(一四) 「近代的な産業が日本の家族に与えた影響」という題でできるだけくわしい研究を行うこと。

(一五) 現在自分の家で働いている者と祖父の時代の家族と比較してみること。仕事の性質,仕事の場所,及び状況・報酬などについて。

(一六) 新憲法の中で家の生活に関係している条項をとり出して,現在の家庭生活と比較して研究してみること。なぜそのような条項が重要であるかについて討議すること。

(一七) 民生委員をたずねて,失業や病気や貧困や主人の死亡が家庭生活にどんな影響を与えているかを聞き,学級に報告すること。そういう家族は増えているか。どういう原因によるか。

(一八) 「婦人の職業と家庭生活」という題で作文を書いてみること。婦人の職業で古くからあるものはどういうものか。新しいものはどういうものか。特に母が職業を持っている場合,子供にどういう影饗を与えるかということについて討議すること。

(一九) 配給制度について父母あるいは兄姉からいろいろのことと聞き,食糧の不足が家庭生活にどういう影響を与えたかについて調べてみること。

(二○) 疎開や戦災などによって家庭生活がどういう影饗をうけているか。新聞などの記録を集めて,学級に報告し,それにもとづいて学級討議を行うこと。

(二一) 近所の住宅調査をやること。ます適当な住宅とはどういうものかを明らかにした後,適当な住宅が不足しているかどうかを明らかにすること。新聞やその他の資料を調べて,市・町・村・都道府県でまた国家で住宅改善のためにやっていることを明らかにすること。近所の家をいっそう役に立つように改善し,その美しさを増すための計画をつくること。

(二二) できれば,学校地区の住宅戸数・畳数・人口総数を調べ,一戸当たりの平均人数,ひとり当たりの畳数などについて図表を作ってみること。住宅問題の重要さについて研究し,討議してみること。

(二三) 自分の家庭生活のすべての方面で,家庭をいっそう明かるく,面白く,美しく,住みよい所とするために実際にできる計画を立てること。この計画を実際にあてはめてゆくこと。

(二四) 自分の家庭で用いる実際の予算を立てること。自分のつかう小づかいを家庭の経費全体から再検討してみることも必要である。小づかいをもつのはどうして子どもにとってよいことかという点について討議すること。

(二五) 自分たちの家で年中行事はどんなことをしているだろうか。それぞれ学級で報告すること。将来の家の生活にとって有意義と思われるものはどんなものだろうか,討議してみること。

(二六) 家庭で家族全体のために設けられでいることがらについて詳細な表を作ること。家族のためになるような活動を各自がどんなふうに分胆できるであろうか。

(二七) 家庭で一月の間にやるような計画について研究すること。計画の完全な表をつくること。それぞれの場合,それはどういうふうにしてきめられるか。家庭の全員が相談して計画に責任をもつことができるようにつとめること。

(二八) 一週間の家庭における各自の分担する仕事の表,及び休養や娯楽の計画表を作ること。

(二九) 母の手助けをする十通りの方法を表に作ること。同様の表を父・姉・妹・兄・弟について作ること。

(三○) 合衆国やイギリスその他の国々の家庭では仕事をどういうふうに分担しているかということについて,自分の学級に短い報告をすること。

(三一) 家の中で起りがちな不慮の災害について表をつくってみること。それらを除くための実際の計画を立てること。

(三二) 家庭の和楽のために,遊びや休養を考えてみること。それを自分の家庭にとり入れること。

(三三) 近所の家庭や親類を招いて「夕べのつどい」をする計画を立てること。みんながいろいろのことに参加できるように計画することを忘れてはならない。

(三四) どこかへ家族といっしょに行楽する計画を立てること。その際みんな興味をもてるような仕事を含めておくのがよい。

(三五) 「○○へのわが家の行楽」という題で作文と書くこと。(実際の行楽の記述)。

(三六) 現在の家の家族間の関係を示す略図を書き,その改善について参考意見を述べること。

(三七) 自分と両親との関係は今まで通りの日本の親子の関孫と一致するだろうか。それに答えられるように,家庭の歴史的な発達を研究すること。

(三八) 自分の日常の習慣を研究すること。一家はどんなに多くの習慣を作って来たか。そのすべてはよいものだろうか。迷信にもとづいているものはないだろうか。家の習慣と迷信とについて表を作ってみること。

(三九) 数人のものと組をつくって家庭の中で一般に起りがちな行為を戯曲につくって演じて,ある考えを現わしてみること。

(四○) 家庭における男性と女性及び男児と女児との関係という主題について学級の前で小人数のグループがテーブルを囲んで討議すること。

(四一) 家庭問題についてのラジオ放送を聞き,それを学級に報告すること。続いて学級討議をやること。

(四二) 家庭の問題について話をするために学級討議に両親を招待すること。

(四三) 自分の町や村は家庭を持つ場所としてどんな利害を持っているか。その害になる点を除くにはどんなことができるだろうか。

(四四) 家庭生活改善のために自分の町や村に何か機関が設けられているかどうか明らかにすること。その機関は現在どんな仕事をしているか。家庭生活の改善のために学校はどんな援助をすることができるだろうか。それらについて討議すること。

(四五) 隣保の人たちがいっそう住みよい場所をつくり出してゆくために,自分の家族はどういう助力をすることができるか,考えてみること。

(四六) 隣保の家庭の改良という使命を持った家庭クラブを組織すること。

(四七) 隣保の家庭の統計調査をすること――各家庭の家族数・年齢・教育の高さ・雇よう関係等――それらを図表で説明すること。それは市町村でやる調査票の書き込みの練習にもなる。

(四八) 家を建てるための資材とそれを手に入れる方法を研究すること。用いられている資材の標本を集めること。どうしてそれは手に入るか。自分の地区の家屋と他の地区の家屋とを比較すること。

(四九) 日本の家屋の特色を調べ,特色をはっきり形に現わしている模型をつくること。日本の家屋のいろいろな点で保存すべきものと,近代生活にとってもっとよいものにするために,ないほうがよいと考えられる点とを明らかにすること。和洋の家屋の設計図や絵や写真を集めること。

(五○) 日本の家庭生活に必要な家具について表をつくること。どんなものがあるか。どんな部屋におかれるか。使用法はどうか。自分の家の由緒のある家具について,その歴史を調べてみること。同じ種類の家具の変遷を調べること。生活様式その他料理法というような家庭生活の変化と比較研究してみること。

(五一) 自分の知っている家庭でうまくいっていると思われるものについて,研究文を書くこと。その家庭をうまくいかせている原因と思われることがらに力を入れるがよい。

(五二) 日本あるいは他国の模範的な家庭生活の物語を探し,それを学級に読んできかせること。

(五三) すぐれた人々の伝記を調べ家庭生活において幼時どんな影響を受けたかという点について作文を書いてみること。

(五四) 学級で兄弟姉妹の数を調べ,平均人数を出してみること。このまゝで行けば,五十年後にはどのくらい日木の入口が増えるかを計算してみること。

(五五) 理想的な家庭に対する自分の考えを書いてみること。これを学級で朗読し批評を聞くこと。

(五六) 家族生活あるいは家庭というものを特に取り上げた詩を集めること。

(五七) 自分が理想的と考える家庭や家族のことを歌う詩をつくること。


単元三 学校は社会生活に対してどんな意味をもっているだろうか。

~学習活動の例~

(一) 明治維新以後の学校制度に関するおもな法令を集めて,わが国の学校制度上どういう変化があったかを調べてみること。徳川時代の教育機関について簡単な知識を得て,それと明治以後の教育機関と比較してみること。教育の普及ということについて,明治以後のわが国の政府は,どんな努力をはらって来たかについて討議すること。

(二) 自分の学校の歴史を研究すること。学校はいつ創立されたかを調べ,それから現在までの歴史をたどってみること。教科課程で生じた変化について説明すること。学校の歴史を明らかにした小冊子をつくること。

(三) 自分の地方の村・町・市・都道府県の小学校の数,生徒数な調べること。過去十年間の統計があれば,それにもとづいて,グラフをつくること。同様のことを中学校についても行うこと。

(四) 日本の学校にはどんな種類があるか,これを調べて,その分布図をつくること。

(五) 旧制度の中等学校及び上級学校の入学について研究してみること。小学校卒業生の何割が中等学校へ行くか。その何割が志望を達せられるか。自分の地方。(府・県等)について調べてみること。入学難という問題で討議してみること。なぜ入学難は除かれなくてはならなかったか。

(六) 日本の教育の進歩に貢献した人々の表をつくること。おのおのその名の下にどういう功績によるかを書きこむこと。その人々について,自分の知っていることを学校に報告し自分の報告と同級生の報告と比較すること。

(七) 歴史の本を読んで,日本の歴史のある時代に少年少女たちが受けていた教育上の便宜と自分たちの現在受けている便宜とを比較してみること。

(八) 自分の学校や近隣の学校を研究して,次の諸点を明らかにすること。

 (1) 学校の建物の建設に当たって責任の地位にあったものはだれか。

 (2) 先生を選ぶのに責任の地位にあったものはだれか。先生に必要な資格はどういうものか。校長先生や先生の職責はどんなものか。

 (3) 学級や学校の生徒数はどうか。先生の数はどうか。

 (4) 自分の学校をまかなう費用はどこから出るか。学校の経理についてできるだけ報告を集めること。

 (5) 自分の学校で用いられている教科書の表をつくること。どの学年ではどういう教科書が用いられているかを明らかにすること。教科書がどういう目的に役だつと考えて用いられているか,その目的を研究すること。

 (6) 先生や教科書を選ぶ現在の方法,また学校財政の現在における方法上の利害について表をつくったり討議したりすること。現在の欠点について,次の二つの表をつくること。

   (イ) 生徒と先生とが協力して改めることのできる事項の表。

   (ロ) 上部の機構の助けを必要とする事項の表。

 (7) 学級や学校の問題について討議のできるように学級の組織をつくること。

(九) 自分たちの郷土の社会の人たちで,学校に関係があると思われる人たちをたずね会見すること(市町村長,市町村の議員とか学校委員等)。その人たちの仕事が教育とどんな関係があるかについてはっきり知ること。学校の現在の経営組織を改良する方法について討議すること。

(一○) 自分の学校に適用される国家・都道府県・その他の法令を集めて研究すること。それらについて討議して,おのおのの規定が学校に及ぼす影響について考えてみること。

(一一) 委員会をつくり,委員を選んで,都道府県庁の教育課長その他の学校関係の役人をたずねて会見すること。この人たちはどうしてその役に選ばれたか。その人たちの職務はどういうふうに遂行されているか。その人たちの資格,給与等について正確な知識を得ること。選挙された県民によってつくられる一般人の委員会が県の学校を管理し,適当な教育者を用いて学校の実際の仕事にたずさわらせるような組織と,現在の組織とを比較研究してみること。

(一二) グラフをつかって自分の町が保健・防火・政治・その他の項目に関して支出する費用を学校のためにつかう費用と比較すること。別のグラフを用いて昭和十年以来の軍事戦費と教育費とを比較すること。

(一三) 登校日に普通やっていることがらをすべて挙げてみること。登校の準備,登校,学校にいる間,こういうことがらはいったいいつどこで教えられたのだろらか。学校生活に対して,自分の家庭ではどんな準備をしてくれたろうか。

(一四) 同級生間の関係,生徒と先生との関係という題で作文を書くこと。理想的な友情,理想的な師弟について討議すること。

(一五) 仕事,遊戯,学習活動に際して各個人は時間をどういうふうに使っているか。一週間に費される時間の表。時間をもっと有効に用いるように組みこむことのできる方法について討議すること。

(一六) 趣味や教養を高めるために,最もよいと思われる書物を読むこと。教室でそれらの書物について討議すること。自分がそれらの書物に特別な興味を感じた理由を話すこと。良い書物を自分たちの学級(学校)の文庫に加えるにはどうしたらよいかを考えること。生徒のひとりを図書係に任命すること。学級や学校の図書の数を増し,質をよくするための実際の計画を立て,その計画を効果あるように遂行すること。

(一七) 自分の学校や学級の生徒の間で人気のある休養や娯楽や趣味などはどんなものか,投票できめること。

(一八) 自分の学校の出席記録を研究すること。グラフをつかって,欠席の何割が病気によるものか,明らかに示すこと。自分たちの土地の学校の生徒がかゝる病気を,病気にかゝる割合の順で表にしてみること。

(一九) 伝染性の病気でない病気欠席の生徒を見まうこと。長い病気だったら学級で見舞状を書くこと。病人の看護法を学ぶこと。

(二○) 生徒全部に対する身体検査の結果を記録して,それにもとづいて身体的欠陥をなくす方法を討議すること。(個々の生徒の欠陥ではなく,身体検査の結果わかった一般的な欠陥を討議しなくてはならない)。

(二一) 学級や学校における身体の清潔と健康法の基準を定めて,生徒がみなこれを守るようにすゝめる運動をすること。

(二二) 学校衛生の基準について,県や国家の衛生当局でなくてはわからないことがらに関して,当局に手紙を書いて知らせてもらうこと。

(二三) 自分の学校に衛生委員会をつくって,校長先生や他の先生と協力して学校衛生の視察を行うこと。視察の結果を校長先生や他の先生とともに研究し,学校の衛生改善のために忠告してくれる委員会の勧告に進んで従うこと。自分たちで扱えない問題については学校や行政当局と話し合いをすること。

(二四) 学校の理想的な採光,暖房,換気,衛生条件について研究すること。できるだけ理想に近づけるという見地から自分の学校を研究することが必要である。

(二五) 個人または公衆の健康について物語や劇を書くこと。

(二六) 校内の清掃に関して現在の組織方法を検討し,その改良案について学級で討議すること。衛生上の見地を特に重んじなくてはならない。注意事項を徹底させるための方策を考えること。

(二七) いろいろな会の運営について議会的な方法を研究してみること。学級会や委員会で議会的な運営をやってみること。

(二八) 学級の生徒各自がはっきりした貴任と義務とを持つことができるように自分の学級を組織すること。級長,学級委員,協働者(一般学級員)及び先生,学校当局者との関係を建設的な態度で研究すること。

(二九) 学級自治会などによって学校における「公民権」について若干の規則をつくること。意見の一致をみてできあがった規則はパンフレットにして一般に知らせること。

(三○) 学校及び学校によい伝統をつくるように努力すること。そのためにいろいろな記録をつくっておくこと。学校や学級の歌をつくること。愛校心について学級で討議をすること。「愛校心と愛国心」「愛校心と人類愛」という題で作文を書くこと。

(三一) 学校内で行われていると思われる慣習・伝統・信条・行動の習慣や形式(おたがいのあいさつの仕方,先生との間がら等)について表をつくること。それからそれらの慣習の現在の意味を討議して,今もなお有用であるかどうかをきめること。もう役に立たない慣習や習慣については,どうしたらよいかを明らかにしてみること。これからよい慣習を作るにはどうしたらよいかを研究ずること。

(三二) 学級で学校の建物や運動場や学校園を建設し改良し美化する計画を立て,その計画を効果あるように遂行すること。

(三三) 観察・研究及びみんなの討議によって,学校の中で評判のよい人の性質や特徴を明らかにすること。みんなの要求にあうような特徴の表をつくってみること。生徒各自はこの表に照らして自分自身を評価してみるがよい。

(三四) 動作や身なりなどをよくしてゆくには,各人はどらしたらよいかを公開討議の形式で決めること。

(三五) 教室における学習の態度について建設的な討論を行うこと。最上の能率をあげることのできるように教室を改善すること。机の配置や席順はどうするのがよいだろうか。

(三六) 全学期を通して学校内の招待会(父兄招待会・敬老会・バザー等)を計画すること。その責任はまわり持ちにして,各自が少なくとも一年に一回主人役になる機会があるようにすること。

(三七) その地方居住の芸術家・小説家:音楽家・劇作家などを学校に招待して,父兄や他の学級に見せる会のプログラムをつくるのに援助してもらうこと。

(三八) 友人に手紙を書き,学校生活で自分が特別に好きなことがらについて知らせること。

(三九) 同じ種類の活動に興味を持つ生徒たちのグループで校内に同好会を組織すること。(スポーツ団体,写真会,遠足会,自然同好会等)。

(四○) 新しい運動競技を計画し,これを校内に紹介するために委員会を組織すること。

(四一) 運動競技をした後,その経験にしたがって,チーム・ワークの重要さについて討議すること。チーム・ワークということを社会生活や自分たちの生活のいろいろな方面について考えてみること。団結の力をはっきり現わした物語を探し,学級で朗読すること。

(四二) スポーツマンシップ(運動家精神)について,またそれと勝敗との関係について話し合うこと。運動家精神の発揮された実例や物語を集め,学級で朗読すること。学校における運動競技のあり方について討論すること。競技における応援団及び観客のとるべき態度について各自表をつくり,比較すること。それにもとづいて模範的な応援を行うこと。

(四三) 運動競技の価値を論ずること。競技における運動家の心構えについて表をつくること。運動競技によって学校どうし,生徒どうしの交歓をはかること。

(四四) 近所にある自分の学校と違った種類の学校をたずねること。それらの学校の生徒たちに自分の学校に来てもらい,その活動について話をしてくれるように頼むこと。

(四五) 食糧増産運動に参加できるように学校に組織をつくること。学校農園をつくること。自分の学級や学校の生徒の栄養の必要量を研究してみること。どの程度まで栄養の必要量がみたされているか。

(四六) 学校新聞をつくり,各学年並びに校内の同好会各部(運動競技・演劇,趣味等)から通信員を出すこと。紙の問題は考える必要はない。学校新聞は,たとえ部数が少なくて,各教室の公報板に一枚ずつ貼る壁新聞の程度でも価値がある。

(四七) 一年の課程の間に学校について集められた報告をのせた書物(年鑑)をつくること。建物の設計図,建物や生徒や先生の写真,学校に関する説明つきの統計的な資料,社会活動の記録・運動競技の記録・学校問題の討議についての作文などを含む。(必ずしも印刷する必要はないが,生徒たちに役だつように写しをつくること。)

(四八) 新たに入学しようとする生徒に役だつと思われる学校に関する知識をのせた小冊子をつくること。次の年に新しい生徒が用いる部数だけ準備すること。

(四九) 自分の学校の職員の人たちに会い,かれらの在学した学校,持っている学位や免許状及びそれらの内容について話を聞くこと。

(五○) すぐれた先生なら持っていなくてはならないと思われる資質の表を作り,それを他の生徒のつくった表と比較すること。みんなに満足のゆく標準がきまるまで,すぐれた先生としての資質について級友と話し合いをすること。

(五一) 自分の学校の卒業生をある年代にわたって,調査すること。どんな職業についているか。どんな上級学校に入ったかを調べること。それとともに自分の町の職業調査を行うこと。現在の組織による学校は自分が社会の生活に入って行くために訓練を与えてくれるかどうかを明らかにすること。

(五二) よい指導者やよい協働者の特色をあげ,討議すること。在学期間中に学級の全員が指導者として,活動できる機会をつくること。

(五三) 「日本の学校はもっと職業に必要な課程を採り入れるべきである」と決議されたとして,その問題について討議すること。

(五四) 事業の雇よう主に面会し,その人たちの教育に対する態度及び,その人たちが実業に就こうとする青年に必要だと考えている教育の種類を明らかにすること。

(五五) 学校は地方生活のためにどういうことをすることができるか,という点について,討議し,実行のできるものは計画して実行すること。(例えば運動競技の普及,勤労奉仕,演劇の公開,図書の公開等。)

(五六) 自分の両親が学校で行われる仕事のうちで一番たいせつと考えていることについて,両親と話し合うこと。両親はどういうやり方で学校教育を変えたいと考えているか。

(五七) 先生たちから六・三・三制度の意味を聞くこと。自分の学校はこの制度の中でどんな位置を占めるか。中学校の性質について先生たちと討議すること。この制度は教育上のどんな目的に役だつだろうか。

(五八) なぜ女子も男子に役だつ教育と同じ教育を受けることがたいせつなのだろうか。自分たちの年齢の男子と女子がいっしょに学校生活の経験を持つのはなぜよいことなのだろうか。

(五九) 自分の学校の昭和二十二年度教科課程の刷り物を手に入れること。それをいちいち昭和二十一年度及びそれ以前の教科課程と比較してみること。以前には重要視されたものが,なぜ新しい教科課程では重要視されていないのだろうか。


単元四 わが国のいなかの生産生活は,どのように営まれているであろうか。

~学習活動の例~

(一) 郷土の村は,いくつの大字からなるか。大字は,いくつの小字からなるか。小字は,いくつの組からなるか。その組をなんと呼ぶか,それぞれの名前と,戸数とを調べて表を作り,さらにその分布図を書くこと。

(二) 郷上の面積・人口・戸数に関する資料を集めて,耕地面積・農業人工・農業戸数の割合を計算すること。そしてこれを日本各地と比べること。

(三) 郷土では,農業者ひとり当たり,どのくらいの面積の土地を耕していることになるか。耕地一平方キロメートル当たり,どのくらいの人口や農業者を養っていることになるかを調査し,これを日本各地の場合と比べること。

(四) 郷土の水田と畑の割合を調べ,また水田と畑の分布状態を示す地図を作ること。

(五) 郷土の米の反当収量は平均どのくらいか。土地によってどう違うか。また,郷土の人口を養うには,どのくらいの過不足があるかを調査して報告すること。また,郷土の米の増産法や消費節約法について調べて討議すること。

(六) 日本の米の産額や,消費に関する記事を,新聞や雑誌から集めて,日本の食糧問題について討議すること。

(七) アメリカ合衆国の農業の特色を調べて,わが国の農業の特色と比べること。

(八) 郷土では,毎年いつごろ田植が始まり,また,いつごろ取り入れが始まるか。日本のいろいろな地方と比べて,どのくらいの違いになるか。近くの農村で,郷土の場合とかなり違うところがあるか。もしあれば,それはなぜかを調べて報告すること。

(九) 郷土では,水田の裏作には,一般に何が作られるか。近くの農村でも,同じものを植えるか。また違ったものを一般に作るところがあるか。もしあれば,それはなぜか,を調査して報告すること。

(一○) 資料を集めて,わが国のおもな畑作物及び家畜の分布図を描き,地域による特色を明らかにすること。

(一一) 郷士では,畑にどんな作物が多く植えられているか。季節によって,作物の種類がどのように違うかを表にすること。また今後,どんな作物の栽培に,力を注ぐのがよいかについて討議すること。

(一二) 畑作物の中で,郷土附近の特産物となっているものは何か。この畑は全耕地の何パーセントを占め,どのくらいの収穫があるか。この作物の分布図を描くこと。そしてこれはどのように加工されて,どこにおもに売り出されるか。県,あるいは日本全体から見て,どんな重要性を持つかを調査して討議すること。

(一三) 郷土の全戸数中,養蚕を行うものはどのくらいあるか。まゆはどこの製糸工場へ送られるか。桑畑は畑の何パーセントぐらいに当たり,また,どんな分布を示しているかを調べて報告すること。

(一四) 郷土附近の製糸工場や,その他,農産加工物製造工場を見学して,いろいろな設明を聞くこと。また,郷土の経済生活に対する,それらの工場の重要性について討議すること。

(一五) 日本の養蚕や,製糸に関する記事が新聞にでるごとに,切り抜いておいて,相当な量になってから,それをもととして日本の養蚕業や製糸業の重要性及び将来について討議すること。

(一六) 郷土では,どんな牧畜が行われているか。おもに何を飼い,牧場としては,どんなところが利用されているか。農家では,農耕にどんな家畜を使用するか。農家一戸当たり平均何頭ぐらいになるか。家畜をどのように愛護するかを調べて報告すること。また郷土の牧畜業発展の必要性について討議すること。

(一七) 新聞から日本の牧畜に関する記事を集め,これをもととして,日本の牧畜の将来進むべき方向について討議すること。

(一八) 郷土の地形はどんな状態か。低地・扇状地・台地・丘陵地・山地などにわけた地図を作ること。

(一九) 郷土の低地は,どのように利用されているか。まだ利用されていない部分があるか。それはどういうところかを調べ,これを有用地化するには,どうしたらよいかについて討議すること。

(二○) 低地の村は,どのような位置を占めているか。家の屋敷は,盛り土がしてあるか。それはなんのためか。さらに改善すべき点がないかを調べて報告すること。

(二一) 川にそう堤防の内側と外側とでは,どちらが土地が高いか。堤防の内側と外側とで,土の状態がどう違うか。それはなぜか。天井川の例があれば,なぜそうなったか,それによって,どんな利益,不利益をうけているかを調べて報告すること。

(二二) 郷土の低地の井戸は,深さがどれくらいか。水面までは,どれくらいの深さか。水面までの深さは,場所によってどう違うか。また,天気や季節によって,どう違うか。水がかれる時はないか。扇状地や台地についても,同様なことを調査して報告すること。また,衛生上から見た,郷土の井戸の構造や,水質について調べて討議すること。

(二三) かんがいや排水は,どのように行われているか。かんがい用水路はどのように発達しているか。ため池その他,貯水池の設備があるか。それらはどんな地形のところを利用し,また,いつごろ作られたかを調査し,できれば地図に描いて報告すること。そしてこれらを,今後どのように改善,発達きせたらよいかについて討議すること。

(二四) 扇状地の開墾に際しては,どのような労苦が払われて来たかについて調査すること。

(二五) 扇状地には,まだ原野の部分があるか。開墾されたところは,どのように利用されているかを調査し,地図に書いて報告すること。また,今後の開墾地の最も有利な利用法について討議すること。

(二六) 扇状地には,村や町がどのように発達しているか。水はどうして得ているか。井戸は各戸ごとにあるか。それとも一つを何戸ぐらいで共同に使っているか。その場合は,どんな不便や利益があるかを調査して報告すること。

(二七) 郷土の台地は,どんな土からできているか。表面は,どのように利用されているか。村や町が発達しているか。水はどうして得ているかを調べて報告すること。

(二八) 平野の生活の有利な点,不利な点を列挙して討議すること。

(二九) 郷士の谷底の広さは,川によってどう違うか。傾斜はどうか。谷底や斜面は,どのように利用されているか。村はどんな位置を占めているかを調べて報告すること。また,谷底の村の生活の有利な点,不利な点について討議すること。

(三○) 郷土に山村があるか。そこの生活は,平野の村とどんな点が違っているかを調査して報告すること。

(三一) 郷土の山地,丘陵地の斜面は,どのように利用されているか。階段状の水田は,高いところでは,平地から何メートルぐらいまで発達しているか。畑も階段になっているか。斜面の耕地は,今後もっと広げられる可能性があるかを調査して報告すること。

(三二) 郷土から他地方へ,ある季節だけ出がせぎにでかける人があるか。もしあれば,それはどうして必要なのか。その季節,人数,出かけるおもな地方,従事するおもな職業を調査して報告すること。

(三三) 郷土の山地には,どんな樹木が多いか。林業としては,どのようなことが行われているか。林業に従事している人は,何人ぐらいか。副業か専業かを調査して報告すること。

(三四) 郷土では,どんな樹木が最も有用か。木材はどのように運びおろされ,どこの製材場へ送られるかを調査して報告すること。

(三五) 郷土には,林業先覚者としてどんな人があったか。そしてどんな仕事を残したかを調べて報告すること。また,郷土の林業をさらに発展させるためには,どのような努力をしたらよいかについて討議すること。

(三六) 新聞から,日本の林業に関する記事を集め,これをもととして,日本や郷土の林業の,現在と将来について討議すること。

(三七) 山地の生活の有利な点,不利な点を列挙して討議すること。

(三八) 郷士の家々では,副業としてどんなことを行っているか。これは季節によって,どのように違うか。副業による年収入はどれくらいかを調べること。また,副業のやり方を,今後どのように改善したらよいかについて討議すること。

(三九) 郷士で行われている副業の種類や,やり方は,今日までに,どのような変化をして来たか。最近新しく行われるようになったものとしては,どんな種類があるか。それはどういう動機から始められるようになったかを調べること。また,今後どのような副業に力を注ぐことが,最も有望かを考えて討議すること。

(四○) 郷土の海岸は,どんな地形か。海岸の村の人々は,何で生計を立てているか。漁業を専業とする村があるか。郷土では,漁業人口と農業人口との割合はどんなであるかを調べて報告すること。

(四一) 郷士の漁付はどのようなところに位置しているか。漁村では,男女の仕事がどのように違うかを調べて報告すること。

(四二) 郷土の海岸では,どんな魚類,貝類,海草類が多くとれるか。それらはいつごろ多くとれるか。そしてそれらの水産物は,どのように取り引き,または処分されるか。その方法は今日までに,どのように変わって来たかを調べて報告すること。

(四三) 郷土の海岸では,どんなやり方で漁業が行われているか,沿岸の漁業では,船はどのくらいの沖まで出かけるかを調査して報告すること。

(四四) 郷土の漁業のやり方は,昔に比べれば,どのような変化をして来たかを調査すること。そしてさらに今後どのように改良したらよいかについて討議すること。

(四五) 郷土の海岸では,漁獲高や,とれるものの種類は,昔に比べてどのように変化して来たか。それはなぜであるかを調べて報告すること。

(四六) 郷土の沖を流れる海流の方向や速さは,季節によって,どう変わるか。これが漁業にどんな関係をもっているか。両親や村の人に聞いて報告すること。

(四七) 潮境とは,どんなところか。潮境附近に魚が集まるのはなぜか。わが国近海や郷土の海岸で,おもな潮境はどの辺か。そこではどんな漁業が行われているかを調べて報告すること。

(四八) 郷土の漁港は,どんな地形を利用しているか。また港の設備としては,どんなことがなされているか。それはなんのためか。出入する船には,どんな種類があるかを調べて報告すること。

(四九) 郷土ではどんな水産物加工が,行われているか。その工場を見学して,係りの人からいろいろな説明を聞くこと。また,郷土の生活に対するその工業の重要性について討議すること。

(五○) 新聞や雑誌から,わが国の水産業に関する記事を集め,これらをもととして,わが国や郷土の水産業の重要性や,将来について討議すること。

(五一) 海岸の生活の有利な点や,不利な点を列挙して討議すること。

(五二) 郷士の農家の周囲には,樹木が植えられているか。どんな種類の樹木か。それは何のためかを調査して報告すること。

(五三) 屋敷内には,一般に家屋がどのように配置されているか。これにはところによってどんな違いがあるか。郷土の代表的な農家について,見取り図を書くこと。

(五四) 屋敷の周囲,または屋敷内に畑があるか。それはなんとよばれて,主として,どんなものが栽培されているか。屋敷内の広場では,どのような仕事がなされるか,を調べて報告すること。

(五五) 郷土の家屋はひらやが多いか,二階建てが多いか。家の造り方には,どんな様式があるか。古くからある家と,新しく建てられた家とでは,その造り方にどんな違いが見られるか。代表的なものを,いくつか写生すること。

(五六) 郷土の代表的農家の間取り図を描き,将来はどのような点を改善すべきかについて討議すること。

(五七) 農家と漁家とでは,家の様式にどんな違いがあるか。両方の代表的なものを写生して比べること。そして,どうしてそのように違うかについて調べること。

(五八) 衛生上や居住の便利の上から見た,わが国の家屋に関する記事を,新聞や雑誌から集め,これをもととして,郷土の家屋の長所,短所について討議すること。

(五九) 郷土では,家々がどんな集まり方をしているか。その見取り図を描くこと。郷土附近で,散村・集村,路村,街村の代表的なものは,どこで見られるかを調べて報告すること。そしてそれらの形式は,各家の生活や村の共同生活の上から,それぞれどんな長所,短所があるかについて討議すること。

(六○) 郷土の村や町は,その昔どんな意味から発生したと考えられるか。また,現在の意味は,どのような点で昔と違っているかについて調べて討議すること。

(六一) 郷土では,人々は平常どんな着物を着ているか。季節によって,ふだん着はどんなに変わるか。また,仕事の種類によって,仕事着がそれぞれ変わるか。あるいは季節によってどのように変わるかを調べ,これを他の地方と比べて,郷土の服装の特色を明らかにすること。

(六二) 郷土の村では,日用品を売る店はどのように分布しているか。また店の多く並んでいる通りは,どの辺に,どのように発達しているか。その通りの見取り図を描いて,商店の種類の分布を明らかにすること。

(六三) 郷土の農村では,男は一般に,朝は何時ごろから,夕方は何時ごろまで働くか。これは季節によって,どのように違うか。労働時間の月別変化表を作ること。

(六四) 郷土の農忖では,女は家庭の仕事以外には,どんな仕事に従事するか。農業に従事する時間は,一般にどれくらいか。この月別変化表を作ること。

(六五) 郷土では,生徒は自分の家や社会の,どんな仕事の手伝いに従事するか,自分たちの助力できる仕事で,郷土の社会にとって,最も有意義なものとしては,どんな種類や方法があるかについて討議すること,そしてその結果を実行すること。

(六六) 郷土の自然の風景は季節によってどのように変わるか。各季節の風景の特色,その移り変わりの時期,季節によって人々の仕事の忙しさにどのような変化が見られるか,などについて調べること。

(六七) 郷土の年中行事としては,どんなものがあるか。月別にした表を作ること。そしてこれらが,季節による仕事の種類や忙しさと,どのような関係があるかを調べること。

(六八) 郷土では,農産物や水産物の収穫量や種類を増加させるために,これまでに,どんな努力が払われて来たか。また,これについては,今後どのような方面に力を注ぐべきかについて討議すること。

(六九) 郷土附近には,まだ耕せる土地が残されているか。もしあれば,それはどういうところか。こゝを耕せば,どのくらいの生産をあげることができるかについて討議すること。

(七○) 郷土では,昔と今とでは,村や町の発展状態に,どんな変化が見られるか。昔のありさまや,だんだん変わってきた状態を,両親や老人に聞き,また戸数や人口の変化を示す資料を集めること。そしてその変化が,特に目立つようになったのはいつごろからか。また,どのような変化が起って来たかを調べて報告すること。

(七一) 郷土では,生産の種類,生産方法や施設,労力の配分などに,今後改善を必要とする点がないか。これについて調べて討議すること。

(七二) 郷土では衣服・食物・家屋・衛生状態その他に,今後改善を必要とする点がないか。これについて調べて討議すること。

(七三) 郷土では,今後どのような工業を起すことに,力を注いだらよいか。これについてよく調べて討議すること。

(七四) 郷土をもっと発展させるには,どうしたらよいか。各自でよく研究して討議すること。

(七五) 役場の人に学校へ来てもらって,郷土の現状や将来どんな計画が立てられているかについての話をしてもらうこと。

(七六) 資料を集めて,わが国の農業と漁業の発達の歴史を,できるたけ古い時代から調べ,いろいろな時代の農業と漁業生活の特色を明らかにすること,そして各時代の生活状態を,郷土の現在のそれと比べること。

(七七) わが国の歴史を通じて,農業者や漁業者は,社会的にどんな貢献をして来たか。現在の農漁業者の経済的,社会的地位は,江戸時代に比べてどんな相違があるか。農漁業者は,社会的にどんな待遇をうけて来たかについて調べること。

(七八) 農漁業者の生活改善について,農林省ではどんな仕事をしているか。県や町村では,これについて,どんなことをしているか。また政府では,生産増大について,これまでにどんな仕事をして来たかについて調べること。

(七九) 郷土の農業会や水産業会は,どんな仕事をしているか。この組合に加入することによって,人はどんな利益をうけているかについて調べること。また,組合の人に面会して,当面の問題としてはどんなことがあり,これに対して,どんな解決策が考えられているかについての説明を聞くこと。

(八○) 郷土では,農地制度改革について,最近どんなことがなされているか。政府から公にされた農地改革に関する法令の印刷物を手に入れて,これに,ついて研究すること。そしてこの改革法の実施によって,郷土の農業者の生活は,どのような影響を受けるかについて調査すること。

(八一) 郷土では,農業講習としてどのような事業がなされて来たか。また,それが,どんな成績をあげてきたかについで調査すること。

(八二) 郷土の農漁村には,著しい社会階級として,どんな種類のものがあるか。そしてそれらの階級の存続は,民主主義社会と相容れるかどらかについて討議すること。

(八三) 郷土の人々は,どんなレクリエーションを楽しんでいるか。郷土で行われているレクリエーションの種類の表を作ること。そして今後,郷土のレクリエーションの機関を,どのように改善すべきかについて討議すること。


単元五 わが国の都市は,どのようにして発達して来たか。また,現在の都市生活には,どんな問題があるか。

~学習活動の例~

(一) 郷土の代表的な都市について,できるだけ古い時代の町の姿や,当時の人々の生活状態を調べて,論文を書くこと。

(二) 郷土の都市の以前のありさまや,人々の生活状態を,両親や町の老人に聞いて,報告すること。

(三) 郷土の都市では,いつごろから昔の姿が失われ始め,どのようにして近代都市に変化したかを,町の多くの老人に聞いて,その結果をまとめて報告すること。

(四) 郷土の都市で,中世あるいは近世の城下町から発達したものを挙げ,また,今日はそれぞれどんな発展状態を示しているかを調べて,報告すること。

(五) 郷土の都市で,近世の城下町から発したものについて,昔の町のおもかげ(町名,建物の特色,遺跡など)が,どこに,どのように残っているかを調べて,報告すること。

(六) 日本の都市で,近世の城下町以外から出発したものの例をできるたけたくさん挙げ,その発展を促した原因を,それぞれ調査して,報告すること。

(七) 郷土の都市で,昔は重要な城下町であったが,今日はあまり発展していないものの例を拳げ,その原因について調査して,報告すること。

(八) 郷土の都市で,城下町以外から発したものの例を学げ,それらが,昔はそれぞれどんな状態であったかを調べて,報告すること。

(九) 日本の都市で,市場町・宿場町・門前町などから発したものを,できるだけ多く挙げて,その表を作ること。

(一○) 日本の都市で,その発生にいろいろな意味を合わせ持っているものの例を,できるだけ多く挙げ,その表を作ること。

(一一) 郷土の都市で,市場町から発したものについて,昔は,どこで,どのように市が開かれたかを調べて報告すること。

(一二) 日本の都市で,その発生した昔の意味を,現在でも持ち続けているものの例を調べて報告すること。

(一三) 日本の都市には,単一機能を持つもの(例えば,政治的都市・学術的都市)があるか。また,外国には,どんな例があるかを調べて,報告すること。

(一四) 日本の近代都市の代表的なものについて,それが明治以後,今日のような著しい発展をもたらした有利な地理的及び歴史的嫌件を調べて,討議すること。

(一五) 郷土の代表的都市について,今日のような発展を促した有利な条件を調べて,討議すること。

(一六) 日本の天然資源に関する新聞や雑誌の記事を集めておき,それをもととして,日本の平和的産業の発展に際して,どんな天然資源を,どのように開発したらよいか。また,どんな不足資源を輸入しなければならないかを調べて,討議すること。

(一七) 日本のおもな炭田につき,それぞれが日本の工業の発展に,どんな重要な関係を持っているかを調べて報告すること。

(一八) 郷土の炭田へ行って,石炭がどのように埋蔵され,また,どのように採掘されているか,どんな炭質かを見学すること。

(一九) 日本の大工業地へは,それぞれおもにどこの炭田から,石炭が供給されるかを調べて,報告すること。

(二○) 郷上で使う石炭は,おもにどこから,どのようにして送られるか。どんな炭質がを調べて,報告すること。

(二一) 日本の石炭の産出に関する新聞や雑誌の記事を集めておき,これによって,日本の石炭資源の将来について,討議すること。

(二二) 日本の石油資源について,調査すること。

(二三) 郷土の県の天然資源の分布図を作り,県の工業的発展に対する各資源の持つ現在の意味,及び将来の重要性について,討議すること。

(二四) 郷土の鉱山へ行って,鉱産資源が,どのように採掘されているかを見学し,いろいろな説明を聞くこと。

(二五) 日本の水力発電所の分布図を描き,その分布が,どんな自然的条件と最も深い関係があるかを調べて,討議すること。

(二六) 日本の大工業地帯へは,電力が,それぞれどこから供給されるかを調べて,報告すること。また,郷土の電力についても,同じような調査を行うこと。

(二七) 郷土の水力発電所へ行って,それが,どんな地形を利用して作られているかを調べ,また発電所を見学して,発電の設備や,こゝから,どのくらいの電力が,どの範囲に供給され,郷土の産業の発展に,どんな意味を持っているかなどについて,よく説明してもらうこと。

(二八) 郷土の火力発電所を見学して,その設備,電力供給の範囲,産業に対する重要性などについて,説明を聞くこと。

(二九) 日本の水力資源に関する新聞や雑誌の記事を集めておき,これをもととして,日本の水力資源の現在の利用程度,及び将来性について,討議すること。

(三○) 郷土の都市の電力消費に関する資料を集め,その季節による変化や,一戸あるいは人口ひとり当たりの平均消費量を計算すること,そして,これをもととして,電力節約について,討議すること。

(三一) われわれの生活を,今よりもさらに楽しく,便利にするためには,どんな電力の利用法があるかを考えて,その表を作ること。

(三二) 日本の鉱山町の例を,できるだけたくさん挙げ,その所在地,鉱工業の種類を書いた表を作ること。また,鉱山町の生活様式が,一般の都市とどのように違うかについて,討議すること。

(三三) 郷土の鉱山町へ行って,その町の発達状態や,人々の生活が,普通の町の場合と,どのような点で違っているかを調べて,報告すること。

(三四) 鉱山町の盛衰について調べて,討議すること。

(三五) 生徒を幾組かに分け,各組の生徒同志で相談の結果,最もよいと思われる方法で,人口三万以上の日本の都市分布図,及び都市人口分布図を,協力して描き,その結果を比較して,討議すること。

(三六) 郷土の諸都市では,どんな大工業・及び中・小工業が営れているかを調査して,その分布図を描くこと。また,それらの工業が,どのようにして発達して来たか,将来性ばどうかについて調べて,討議すること。

(三七) 郷土の都市の中・小工業について,その種類,工場の数,及びその分布,各工場の従業員の数を調べて,報告すること。

(三八) 郷土のいなかで行われている中・小工業の種類,工場の数,及び各工場の従業員数を調べ,また,それらの中・小工業が,いつごろ起ったか。それによって,村(または町)の発展が,どんな影響を受けたかを調べて,報告すること。

(三九) 工業に関する専門家を学校へ招いて,知りたいと思っている工業上のいろいろな問題や,日本の工業,及び工業地帯の長所・短所の説明をしてもらうこと。

(四○) 日本の四大工業地帯葉,その発達に,それぞれどんなすぐれた地理的条件を持っていたかを調べて,討議すること。

(四一) 日本の工場が,大都市に集中するようになったのは,なぜかを調べること。また,その結果の長所・短所について,討議すること。

(四二) 郷土の都市,あるいはいなかに,今後どんな工業を盛んにさせたらよいかを考えて,討議すること。

(四三) 郷土の都市を,今後いっそう発展させるためには,どうしたらよいかを考えて,討議すること。

(四四) 郷土の都市やいなかは,どこの商圈に属するかを調べ,また,郷土産の商品の中で,最も勢力のあるものを調べて,報告すること。

(四五) 郷土の都市では,大売出しの時,どのくらいの範囲の附近のいなかから,人々が集まって来るかを調べて,報告すること。また,その都市の商業の中心地としての有利な点,不利な点について,討議すること。

(四六) 日本の大都市へは,食糧が,それぞれどこから,どのようにして輸送・供給されるかを調べて,報告すること。また郷土の都市についても,同じようなことを調べること。 

(四七) 郷土の都市の職業別人口統計を図表にすること,また,性別及び年齢別人口統計の図表を作ること。そして,他の都市に比べて,どんな特色が見られるか,また,それはなぜかを調べて,報告すること。

(四八) 郷土の都市は,以前に比べて,すっと大きくなっているかどうか,いつごろから目立って発展し始めたか,どの方面に,新しく建物が建てられて来たかを,両親や老人に聞いて,報告すること。

(四九) 郷土の都市の人口・戸数などに関する資料を,できるだけ古い時代のものから集め,その変化の状態を示す図表を作ること。できればその変化の状態を地図に描くこと。

(五○) 郷土の都市の家屋を調べ,どこに近代的建物が多いか,どこに古い形式の家屋が多く残っているかを調べて,その分布を地図に描くこと。また,両者の建築様式は,それぞれどんな長所や短所を持っているかについて,討議すること。

(五一) 郷土の都市の家屋の様式には,他の地方のものと違った特色があるかどうかを調べ,もしあれば,それが郷土の自然と何か関係を持っているかどうかを調べて,報告すること。

(五二) 郷土の都市の家屋の様式には,職業によって,何が著しい違いが見られるかどうかを調べ,もしあれば,それぞれの代表的なものの写生をすること。

(五三) 日本の都市で,道路が整然としているものの例を拳げ,その原因について調べて報告すること。

(五四) 郷土の都市の道路分布図を描き,道路が整然としている部分や,複雑な部分を区別し,その理由を考えること。また,将来,どのように道路を改善すべきかについて,討議すること。

(五五) 郷土の都市の交通のラッシュ・アワーの開始と,その終了時刻とを調べて報告すること。

(五六) 郷土の都市の交通のラッシュ・アワーに見られる混雑を軽減させるには,どうしたらよいかをいろいろ考えて,討議すること。

(五七) 郷土の都市の戦災復興の現状,及び特来の復興について,どんな計画が立てられているかを調べて,報告すること。

(五八) 郷土の都市の地図を描き,役所・学校,その他,公共の建物・銀行・会社などが,どのように分布しているかを書き入れること。そして,現在の分布状態が,市民の日常生活にとって,不便な点がないかどうかについて,討議すること。

(五九) 郷土の都市の地図を描き,おもな商店街・工場地区・住宅区を区別すること。

(六○) 郷土の都市の生活様式や建物,あるいは街頭で見られる風景で,新しい形式と古い形式のものが,互に調和しないで存在している例を挙げて,討議すること。

(六一) 郷土の都市の郊外住宅地の分布図を描き,また,これらが,いつごろから,どのようにして発達したかを調べて,報告すること。

(六二) 郷土の都市に散在している井戸について,地下水面の深さの分布・水質などを調べ,地形や地質に,どんな関係があるかを研究すること。

(六三) 郷土の都市の水道は,どこから,どのようにして引かれているかを,地図に描くこと。そして,水道は,いつごろ設けられたか,その以前には,人々は,どのようにして水を得ていたかを調べて,報告すること。

(六四) 郷土の都市の水道施設には,改善を要すべき点がないかどうかについて討議すること。

(六五) 郷土の水道の水源地へ行って,浄水の状態を見学すること。

(六六) 郷土の都市の水の消費量に関する資料を集め,一戸あるいは人口ひとり当たり,月平均どのくらいを消費していることになるか,また,この量は,他の都市に比べて,多いか少ないかを調べて,報告すること。

(六七) 郷土の都市の水の消費量は,季節によって,どんな変化を示すかを図示し,その理由について考えて,討議すること。

(六八) 水の消費に関する新聞や雑誌の記事を集めておき,これをもととして,郷土の都市の消費節約について,討議すること。

(六九) 郷土の都市のガス会社へ行き,ガス供給能力の現状,及び将来についての説明を聞くこと。また,現在のガス供給量,使用している戸数を調べ,これから,一戸当たりの使用量を計算し,これを,他の都市や全国の平均と比べること。そして,日本及び郷土のガス消費節約の必要性,及びその具体的方法について,討議すること。

(七○) 新聞や雑誌から,わが国の都市生活に関する記事を集めておき,これをもととして,郷土の都市生活の改善について,討議すること。

(七一) 郷土の都市の衛生状態を,今後,どのように改善したらよいか,また,生徒は,これに対して,どのように協力したらよいかを考えて,討議すること。

(七二) 郷土の都市の美化に対して,生徒として,どのような点で協力できるかを調べ,討議すること。

(七三) 外国へ旅行したり,あるいは外国に住んだことのある人々を学校へ招いて,外国の都市生活に比べて,日本の都市生活には,どんな長所や短所があるかを話してもらうこと。そして,郷土の都市生活の短所を,できるだけ早く改善するには,どうしたらよいかを考え,討議すること。

(七四) 都市計画に関係している人を学校へ招いて,郷土の都市について,将来どのような計画が立てられているかを,説明してもらうこと。


単元六 われわれは余暇とうまく利用するには,どうしたらよいだろうか。

~学習活動の例~

(一) 「よく遊びよく学べ」――この簡単な言葉について,どら思うか自分の考えたことを,書いてみよう。

(二) 自分と自分の家族の一人々々について,毎日の時間をどのように使っているか,家で討議すること。表にして,時間の経過につれて,して来たことを書いてみること。また,扇形グラフにしてあらわしてみること。特に,母の場合について,くわしく調べること。母親には・余暇がどれくらいあるだろうか。それを級友の調べたものと比較すること。これらの資料をもとにして,余暇がどのくらいあり,それらが一日の時間の何パーセントを占めるかを調べ,級友のものと比べること。学級の中で,時間のたくみな配り方をしている者を選び出すこと。

(三) 前の週末を,どのように使ったかを,級友について調べること。また,前の夏休み,冬休みの場合についても調べること。その実際を調べて,どのように使ったか,その使い方と,時間の長さと,そのために利用した施役によって,分類してみること。その資料をもとにして,次のことがらに対し,口頭で報告すること。

 (1) 余暇を利用したいろいろな型を,多い順に挙げてみる。

 (2) また,時間の長さを,多い順に挙げてみよう。

 (3) 上のものによって,自分たちの年ごろで,男子と女子に,それぞれもっとも適当だと思われるものを,決定すること。また,両方に適するものを,挙げてみること。

(四) 書物を読んだり,人に聞いたりして知識を得,次のことについて討議すること。

 (1) 余暇の活用ということは,どういうことか。レクリェーションとは,どんなことか。

 (2) 慰みや,道楽や,芸事というのは,どういうことか。道楽や,慰みをもつことは,望ましいことだろうか。そして,なぜか。

 (3) われわれの肉体生活や精神生活において,緊張と,ち緩との関係は,どうすべきであろうか。

(五) 祖父母や,父母たちが若かったころに,慰みや暇つぶしにやったことなどに,どんなものがあったかを話してもらうこと。これを現在のものと比べてみること。レクリェーションと暇つぶしとの関係を考えること。

(六) 産業革命や生産の発達,都市の発展などについて書いた読み物を調べて,次のことを討議すること。

 (1) 機械生産のもとにおける労働と余暇の関係について。

 (2) 分業組織の発達とレクリェーションの関係について。

(七) 大都会と農村の生活を比べて,自分の経験したことや,人から聞いた知識にもとづいて,次の課題をグループで討議すること。

 (1) 都市と農村とでは,どちらがレクリェーションのための設備が,より必要であろうか。

 (2) 「農村では,レクリェーションの設備などは必要でない」という意見があるとして,この意見をどう思うか。

 (3) 学級で,都会の労働者へと,農村のお百姓きんへとの手紙を書き,労働している時の苦痛についてたすねること。その返事を中心にして,討議すること。

(八) 父母から,家庭内における仕事と,そのレクリェーションというにとについて,できるだけ多くのことを聞いて,グルーブで話し合うこと。

(九) 余暇の活用ということが,自分の生活をもっと豊かなものにするために,どんな意味を持っているかを考えて,次のことがらについて,討議し研究すること。

 (1) どんなレクリェーションがすきか,また,そのすきになったわけと,やり始めた時期と,現在も続けているかどうか。

 (2) 自分の今実行しているレクリェーションの種類を表にして,その中から,自分がおとなになっても,実行できるものを選ぶこと。

 (3) いま自分のやっているレクリェーションや,他の人とともにやっているレクリェーションだけで十分だと思うか。そのあるものは,自分に不適当であったり,不十分であると考えた場合,どうすればいっそう適当なものにすることができるであろうか。何か新しいレクリェーションを,自分の表に加えることができるか。

 (4) 友だちといっしょに余暇を楽しむことについて,さらに工夫することはないだろうか。

 (5) 次の条件を考えた上で,自分に最も適する余暇の利用法の計画を立てること。

  (イ) 性 格

  (ロ) 身体と年齢

  (ハ) 戸外活動と戸内活動の別

  (ニ) ものをこしらえるという欲求を満たすこと

  (ホ) 気分の転換と刺激を求める

  (6) 上のような計画を実行するについて,家庭や学校や自分の町の中で,十分行うことのできるだけの設備があるか。

(一○) 自分の地方の略図をかいて,その上に,市・区・町・村か,府・県か,または国で行っているレクリェーションの設備を,色分けにして示すこと。

(一一) 自分の家庭における余暇の活用を,改善する案を立てること。特に,次のことがらに関して考えてみること。

 (1) もっと余暇を作り出すために,工夫すべき点。

 (2) 家庭内で備えつけられるいろいろな遊び道具や,レクリェーションの設備について。

 (3) 余暇を活用する方法について工夫すべき点。

(一二) 上のことに関係して,自分の家庭にある遊び道具や,暇つぶしにやっている慰みの道具や,レクリェーションの設備を,いっさい調べて表にすること。それに,家庭内のだれが,どの道具を利用するかを書き入れること。このような調査を,級友のものと比べて,自分の家庭で,将来備えたいと思うものを書き出すこと。

(一三) 日本の家庭において,婦人を中心として行われるレクリェーションの中には,たしなみとして,昔から重んじられたものがある。自分の地方で婦人がしているたしなみとしでのレクリェーションを,挙げてみること。

(一四) 家庭の生活を,いっそう楽しいものにするために,一家そろって実行できるレクリェーションを考えて,その実行計画を立ててみること。特に,戸外の活動を中心とするものについて,十分考えること。例えば,家庭楽園や,ピクニック・ハイキング・小旅行などについて考えること。○○への―家そろってのピクニックの計画(時間・経費など)を立ててみること。

(一五) 家庭で,夕食後の時間を,一家そろって楽しいものにするための計画を立ててみること。例えば,

 (1) 新聞の記事を中心にして,家中の者が語り合うこと。

 (2) ラジオの番組の中で,一家そろって聞いて楽しむことのできるものを,選んでみること。

 (3) きょう,外に出て見てきたこと,聞いてきたこと,経験したことを,話し合ってみること。

 (4) トランプやしょうぎなどをすること。

 (5) 土曜日の晩には,特に「家庭演芸会」などを計画してみること。

(一六) 家庭の記念日を設けて,一家そろって楽しむ計画を立ててみること。例えば,誕生日など。

(一七) 何かのコレクションをやっている級友がある時は,学級で,時々展費会を開き,説明を聞くこと。

(一八) 家で,楽器をならしたり,ラジオをかける場合,隣近所のじゃまにならないように注意するには,どうすればよいか。

(一九) 自分の町で,個人的なレクリェーションのために役だっている余暇の利用法を,挙げてみること。例えば,

 (1) 戸内レクリェーションのために

 (2) 戸外活動のために

 (3) 他の人々とともに楽しむために

(二○) またレクリェーションのための公共の組織を挙げて,表にしてみること。例えば,

 (1) 運動競技の同好会とその活動について。

 (2) 青少年のレクリェーション組織(青年団・若者組など)。

 (3) 文学・美術などの文化的クラブ。

 (4) つり・狩猟などのクラブ。

(二一) 自分の地方で,慰安と娯楽のために役だっているいろいろな機会や年中行事を表にして,話し合うこと。例えば,

 (1) お正月。

 (2) 節 分。

 (3) ひな祭。

 (4) 端午の節句。

 (5) たなばた。

 (6) お盆と盆踊り。

 (7) お月見。

 (8) クリスマス。

(二二) 書物を読んで,日本の各地における珍らしい遊び,レクリェーションの形を調べて,表にすること。

(二三) 自分の地方で,レクリェーションのために便宜を与えでくれるいろいろな施設や場所を挙げて,表にすること。また略図をかいて,その位置を示すこと。そこをたずねた結果を,口頭や文書で,学級に報告すること。次のような種類に分けて,施設の一覧表を作ってみること。

 (1) 公共の施設

  (イ) 運動施設(スタジアム・水泳プール・体育館・スキーゲレンデ・海水浴場・ゴルフリンクス・スケートリンク・ハイキングコースなど)。

  (ロ) 教養施設(図書館・博物館・美術館・公会堂・温室など)。

  (ハ) 遊楽施設(遊戯場・動物園・植物園・水族館など)。

  (ニ) 公園(都市の公園・国立公園・緑地地帯など)。

  (ホ) 休養施設(温泉・保養地など)。
 
 (2) 私設の設備(商業的なレクリェーションの施設)。

  (イ) 運動施設(室内スケート場・すもう場・けん闘場・競馬場・つりぼりなど)。

  (ロ) 遊楽施設(映画館・劇場・寄席・ダンスホールなど)。

(二四) 委員を幾組か・作り,分担して,自分の町のレクリェーションの施設をたずねて,その責任者と会見すること。その種類,規模,ある場所(その位置の適否)利用の程度,使用や管理の規則,経費などについて,調べた結果を,学級に報告すること。そして,改善案を考え,利用をいっそう能率的にする方法について討議すること。

(二五) 公共のレクリェーションのための施設を,いっそう楽しく利用できるようにするために,利用者としての心がけを,いろいろな施設ごとに討議して,実行の計画を立てること。自分の学級のみならず,学校全体の生徒が,この実行運動に参加するように,学校新聞や,ボスターなどを用いて,広告宣伝すること。

(二六) 学級における読書の傾向を向上させるために,良書すいせん会を設けること。定期的に集まって読書会を開き,最近自分の読んだものでよいと思ったものを,発表すること。

(二七) 学級文庫を設ける計画を立てること。読書によって,たゞ暇をつぶすというだけでなく,これを通して,趣味や教養を高めるように工夫すること。上級生や先生を招待して,指導してもらうのもよい。図書係は,交替で行うこと。図書の管理,貸し出しの手続きなどを,正しく能率的に行う目的で,町の図書館員と会見し,その方法を学んで学級に報告し・学級文庫の規則を作ること。また文庫の本の数をふやす実際的な計画を立てること。

(二八) 定期的に学級の読書傾向を調査して,学校に報告すること。

(二九) 自分の学級や学校の生徒の間で,人気のあるレクリェーションをきめるために,投票を行うこと。また,人気の悪い遊びをきめるために,おたがいにやめたほうがよいと思う遊びを調べて,報告すること。

(三○) 全学期を通じて,学校における招待会(父兄招待会,敬老会,戦災者・引揚者慰安会,バザー,音楽会など)を計画すること。その責任はまわり持ちにして,各自が,少なくとも,年に一回以上主人役となる機会があるようにすること。

(三一) 自分の地方に在住する芸術家・小説家・音楽家・劇作家などを,学校に招待して,父兄や他の学校に見せるプログラムを作る援助をしてもらい,また実際の指導を受けること。

(三二) 学級内に,同じ種類の活動に興味を特つ友人のグループで,同好会(クラブ)を組織すること。その実際の活動のスケジュールを立て,他の学級にも呼びかけること。

(三三) この学年の終りまでに,自分が入って活動すべきクラブを選ぶ目的で,いろいろなクラブの活動に,つとめて参加してみること。自分の個性にかなう趣味を一つ持つことは,最も必要なことであり,その趣味を通して,学校生活を充実させ,またそれを通して,対外的に活動することは,名誉あることである。

(三四) 身体の許すかぎり,戸外スポーツのクラブに参加すること。そこで,チームワークとはどんなことか,スポーツマシシップとはどんなことか,実際のスポーツを通して体験すること。また,この問題について,討議すること。

(三五) 応援団に参加して対校試合の応援に行くこと。愛校心とはなんであるかを,知ることにつとめること。また,観客としての正しい態度について,各自表を作り,それによって,模範的な応援を行うこと。対校試合の価値を論じ合うこと,また,選手制度と選手の心構えについて,討議すること。試合を通して,他校の生徒との交歓をはかること。

(三六) 自分たちで,演劇クラブを作り,脚本を書き上演すること。

(三七) 近くの国立公園に旅行する計画を立てること。次のような委員によって,こまかく案を立てること。

 (1) 日程係(旅行日程・コースの選定など)。

 (2) 会計係(旅費・宿泊費・携行品・食料品などの計画)。

 (3) 記録係(旅行中の記録をとる,旅行記の整理,プリントなど)。

 (4) 研究係(旅行を科学的なものにするためのいっさいの準備)。案ができれば,打ち合わせ会を開き,各委員から,計画を発表し,効果のあがる旅行をすること。特に,研究係は,地理・歴史・社会などに関係するいろいろな方面からする研究プランを立てること。

(三八) 自分が,将来たずねてみたいと思う名所旧跡や,海岸・山岳・高原・湖・温泉・国立公園などを,日本地図を書いて記入してみること。旅行の際に,地形や物産や人情風俗を,観察する準備を整えること。

(三九) 夏休みに日本アルプスに登るつもりで,登山計画を立ててみること。地図を用いてコースを定め,日程を立て,経費を計算してみること。また,登山のために,必要な用具なども準備する計画を立てること。

(四○) 冬休みにスキーに行く計画を立てること。特に,雪の質に応ずる用具や,スキーの予備知識を学ぶこと。

(四一) レクリェーションと社会的な厚生とは,どのような関係があるか,読書や専門家の話によって理解したところを,学級に報告して,討議すること。

(四二) 「健全なる精神は,健全なる身体に宿る」という言葉について,レクリェーションの立場から,作文を書いてみること。

(四三) 外国,特に,合衆国・イギリス・ソ連などにおけるレクリェーションの実情について,書物その他から知識を得て,日本のそれと比ベてみること。


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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より
  • 目くばりをするということは、実際にそこに目を遏(とど)めなければならぬ。目には呪力がある。防禦の念力をこめてみた壁は破られにくく、武器もまた損壊しにくい。人にはふしぎな力がある。古代の人はそれをよく知っていた。が、現代人はそれを忘れている。
    「楽毅」第1巻より
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    「楽毅」第1巻より
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    「楽毅」第四巻より
  • 人というものは、自分のやっていることをたれもみていないと思い込んでいるが、じつはたれかがみており、やがて賛同してくれる人があらわれる。
    「春秋の名君」より
  • 寵を受けても驕らず、驕っても高い位を望まず、低い地位にいながら怨まず、怨んでもおのれを抑えることのできる人は少ない
    「沈黙の王」より
  • 小さな信義が、きちんとはたされてこそ、それがつもりつもって、大きな信義を成り立たせる。それゆえに、明君は、小さな信義をおろそかにせず、つねに信義をつむように、心がけるものである
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  • 奥の深いことと、表現がむずかしいこととは、むしろ逆の関係にある。むずかしい表現のほうが、ぞんがい簡単なことをいっている場合が多く、やさしい表現のほうが、奥の深いことをいえる。
    「歴史の活力」より
  • 黄河の流れは悠久とやむことはない。河床もあがりつづけるのである。いくら堤防の高さをましてもらちのないことであった。
    「侠骨記」より
  • 人はおのれのままで在りたい。それは願望とはいえぬほどそこはかとないものでありながら、じつは最大の欲望である。人の世は、自分が自分であることをゆるさない。
    「奇貨居くべし 春風篇」より
  • 外をもって仕えている者は信用するに足りぬ。つまり男でも女でも内なる容姿というものがあり、その容姿のすぐれている者こそ、依恃(いじ)にあたいする。
    「奇貨居くべし 春風篇」より
  • 橘という木があります。この木が淮水の南に生ずれば、すなわち橘となります。ところが淮水の北に生ずれば、すなわち枳となります。葉は似ておりますが、実のあじわいはことなります。なにゆえにそうなるかと申しますと、水と土がちがうからです。そのように、その者は斉で生まれ育ったときは盗みをしなかったのに、楚にはいって盗みをしたのです。楚の水と土は、民に盗みをうまくさせようとするところがありませんか
    「晏子」(第四巻)より
  • 倹より奢に入るは易く、奢より倹に入るは難し
    「中国古典の言行録」より
  • 礼儀という熟語がある。礼とは万物を成り立たせている根元に人がどうかかわるかという哲理のことで、儀とは礼をどう表現するかというレトリックをいう。その二つが組み合わさって礼儀ということばが生まれた。
    「春秋の色」より
  • 都邑が矩形であるのは、この大地が巨大な矩形であると想像するところからきている。したがってかぎりない天地と形容するのは正確さに欠ける。大地にはかぎりがある。ただし大地は四方を高い壁でかこまれているわけではない。とにかく独創とか創見というものは、思考が狭い矩形をもたぬということではないか。人はいつのまにか思考を防衛的にしてきた。他者を拒絶しがちである。思考の四方に感情という壁を立てて、他者と共有してきた天を極端にせばめてしまった。
    「子産(下)」より
  • 人というものは、恩は忘れるが、怨みは忘れぬ。
    「孟嘗君 5」より
  • 人はたれにもあやまちがあります。あやまちを犯しても改めれば、これほど善いことはありません。『詩』に、初めはたれでも善いが、終わりを善くする者は鮮(すくな)い、とあるように、あやまちをおぎなう者はすくないのです。
    「沙中の回廊(下)」より
  • 「わたしは侈っている者を烈しく憎まない。なぜなら侈っている者はおのずと滅ぶ。が、なまけている者はどうか。わたしはなまけている者をもっとも憎む」
    「沙中の回廊(下)」より
  • 人を得ようとしたければ、まずその人のために勤めねばならぬ。すなわち、晋が諸侯を従えたいのであれば、諸侯のために骨折りをしなければならない。
    「子産(上)」より
  • 知るということは、活かすということをして、はじめて知るといえる。
    「青雲はるかに(上)」より
  • 師はつねに偉く、弟子はつねに劣っているものでもない。弟子の美点に敬意をいだける師こそ、真に師とよんでさしつかえない人なのではないか。
    「孟嘗君 2」より
  • 人を家にたとえると、目は窓にあたる。窓は外光や外気を室内にとりいれるが、室内の明暗をもうつす。そのように目は心の清濁や明暗をうつす。
    「孟嘗君 2」より
  • 人にものごとを問うということは、質問そのものに、問うた者の叡知があらわれるものである。
    「孟嘗君 3」より
  • 人から嫌われることを、避けようとする者は、心の修養ができていないことである。
    「中国古典の言行録」より
  • 人を利用すれば、かならず人に利用される。・・・企てというのは、人に頼ろうとする気が生じたとき、すでに失敗しているといってよい。
    「太公望 中」より
  • 与えられてばかりで、与えることをしないことを、むさぼると申します。むさぼった者は、なべて終わりがよくない
    「孟夏の太陽」より
  • ・・・料理をつくりながら、人と組織とをみきわめたのか。素材が人であれば、素材を合わせてつくった料理が組織である。それ自体はにがく、からいものでも、他の素材と合わされば、うまさを引きだすことができる。煮るとか蒸すとかいうことが、政治なのかもしれない。
    「太公望 中」より
  • 他人を変革するためには、まず自己を改革しなければならね。
    「太公望 中」より
  • 人が何かを得るには、二通りあります。与えられるか、自分で取るかです。(中略)与えられることになれた者は、その物の価値がわからず、真の保有を知りませんから、けっきょく豊さに達しないのです。
    「奇貨居くべし 春風篇」より
  • みじかいなわしかついていないつるべでは、深い井戸の水を汲むことはできない。
    「奇貨居くべし 黄河編」より
  • 人は目にみえるものを信じるが、そのことにはかぎりがあり、けっきょく、人が本当に信じるものは、目にみえぬものだ
    「晏子」第二巻より
  • 人にはそれぞれこだわりがあり、そのこだわりを捨てて、変化してゆく現実や環境に順応してゆくことの、何とむずかしいことか。
    「奇貨居くべし 飛翔篇」より
  • 失敗を心中でひきずりつづけると、起死回生の機をとらえそこなう。それは戦場における教訓にすぎないともいえるが、大きな勝利とは、相手の失敗につけこむのではなく、自分の失敗を活かすところにある。楽毅の信念はそうである。
    「楽毅」第四巻より
  • 人の頭脳のなかの眼力は、木の幹にあたるであろうが、幹をささえるものは知識という葉ではない。根である。根は地上の者ではどうすることもできない伸びかたをする。その根は天から落ちてくる水を吸い、人からあたえられる水も吸って太ってゆく。
    「奇貨居くべし 春風篇」より
  • 大木にするためには、幹の生長に目をうばわれがちであるが、地中の根を大きく張らせることを忘れてはならない。花を咲かせることをいそぐと、花のあとの結実をおろそかにしてしまう。要するに、大木でなければ豊かな実をつけないということである。
    「奇貨居くべし 春風篇」より
  • あらゆる事態を想定して準備を怠らず、変化に対応できるようなトップでいなければならない。
    「中国古典の言行録」より