内田樹の『憂国論』と教育 ~その4 小学校レベルの大学~
内田樹が憂えている学力低下への道筋は,こうである。
学生は,他の学生がバカになればなるほど,少ない努力で単位がもらえて,卒業できるようになる。
みんなそう思っているから,テスト問題はどんどんやさしくなり,だれでも大学を卒業できるようになる。
対策はそう難しいものではない。
大学は,シラバスを公開しているが,試験内容も公開すればよい。
そして,合格ラインも公開すればよい。
これで,予備校が出している「入口」の偏差値ではなく,
大学教育とその結果の本当の質が明白になる。
全国学力調査結果の公開の次は,
大学生学力調査結果の公開である。
教育の質の向上が最も求められている場所はどこか。
一番お金が下りている場所はどこか。
そういうところから文科省は手をつけるべきであろう。
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