「原点」とは,「今よりは下」だったから,「原点」になったのだが・・・
東京オリンピックが開催された1964年の新製品。
重さ25kg,価格は53万5000円。
当時の乗用車の価格くらいの電気製品。
これは何でしょう?
何と,一桁ごとに10個の入力キーがある,
「電卓」でした。
「電卓元年」とも呼ばれた1964年は,まだそんな時代でした。
両親が結婚したこの頃は,希望で彩られた時代だったのでしょう。
その時点から…電卓だけで…考えてみても,
その後は急速な「発展」「技術革新」の時代でした。
その時代の空気を全身にまとった,「電子・電気オタク」が存在するのも決して悪いことではありませんが,「平成生まれ」が学校現場の教師になろうとしている現代は,
決して「希望」に満ちた時代ではありません。
「力不足」でも,「次」や「未来」があった,過去の人々。
しかし,今は「力不足」が命取りになってしまう時代です。
すでに現場から退いた人間,間もなく退こうとしている人間にとっての,
「未来」とは何でしょう。
だれに「期待」するだれのための「未来」なのでしょうか。
以前にも触れた通り,これからの選挙は,
投票する大多数が「リタイアした人」になっていきます。
彼らの描く「未来像」が,日本の将来を決めてしまう危険性がある。
若い世代は,それをただ指をくわえて見ているしかないのか。
「リタイアした人」には,時代的に見ても
帰る「原点」がある。少なくとも絶頂期よりは恵まれない,「原点」が。
これからは,「原点」が「最高点」かもしれない時代が続く。
そんな今,この瞬間に,そこで,その程度の教育をしていて,よいのか?
未来をいい方向に変えるポイントがどこにあるのか。
それは子どもを「見捨てさせないこと」にある,というのが私の最大の関心事です。
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