人気のない少人数学級<人気のある40人学級
学校選択制は,保護者や生徒にとって,
「選ぶ自由」が与えられるという点で優れている。
しかし,受け入れ側とともに,希望する側の問題として,
「定員を超えた場合に抽選になる」という問題がある。
つまり,「運がなかった」ために希望する学校に入れない可能があるということである。
入学選抜試験がある学校ならあきらめもつくだろうが,
「くじではずれ」た場合,本来は理由があって希望しなかった学校に進学しなければならない。
ここで問題になるのは,
1学級の規模に関することである。
学校選択制によって何が明らかになってくるのか。
たとえ1クラス40人でも,強い帰属意識をもって学校に通っている中学生と,
1クラス30人程度の学校で,普通に暮らしている中学生と,
学力面は,体力面(部活動の活発さ)は,進路面の充実度は・・・・と
比較していったときに,
「少人数にすると悪影響の方が大きい」ことがばれてしまうかもしれないということである。
「少人数の方がいい」と主張している人でも,
「希望する学校に入れるのなら,少人数でなくてもいい」と言い出すかもしれない。
それは,当然のことである。
私が知っている範囲のことでいえば,「人気校」は部活動が活発で,成績もよい。
結局,公立学校に求められている「学力向上のレベル」は,
「せめて平均点レベル」というのが一般的な受け止め方なのかもしれない。
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