「子どもに届く言葉」が話せない「道徳の専門家」に一言
何度も繰り返し主張したいことは,
「言語活動の充実」に最も真剣に取り組むべきなのは,教師自身である。
子どもに届く言葉が話せない教師がいる。
「子どもに言葉が届く」という言葉の意味がわからないと先に進めなくなるが,
ここではそれがわかる人を対象として書くことにする。
教育の現場に出ると,
「授業を聞いてないから成績が上がらない」という言い訳をする教師に出会うことができる。
子どもの反論が想像できるだろうか。
そもそも聞いているだけで成績が上がるなら,今のような教師は必要なくなる。
一人分の給料で,二人以上が雇える環境に教育現場が変わっていく。
その教師がどのような道徳の授業をしているかによって,
「子どもが自分の成長のために必要としている教師」かどうかはすぐに判断がつく。
「道徳の時間」は教科指導ではなく,しかも,担任が授業を行うのが原則とされているため,担任を持たせられない教師は授業をする機会もない。
教師の仕事のあり方を,「道徳」という側面から評価してみたら,どんな結果が出てくるだろう。
以前もやったことだが,とりあえず「主として自分自身に関すること」として・・・・
(1) 心身の健康の増進を図っているか?
(2) より高い目標を目指して,着実にやり抜く強い意志をもっているか?
(3) 自主的に考え,誠実に実行してその結果に責任をもてているか?
(4) 理想の実現を目指して人生を切り拓いていこうとしているか?
(5) 自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方が追求できているか?
一人の人間として,自分がどうしているかを子どもに語りかけることができるのか?
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