自信をもつ前に,自分の言葉に責任を持て!
自信のなさそうな教師や教育実習生を見ると,生徒や指導教諭は不安になる。
しかし,大事な一言を思い出すだけで,すべての人間にそれぞれの「責任感」が芽生えてくる。
「良い教師をつくるのは,良い生徒である」
・・・これは教育を語る上で,名言中の名言であると私は思っている。
この言葉の深さを理解するには,それなりの経験が必要であろう。
自信のない教育実習生にとって必要なのは,「責任感」である。
「責任感が強すぎて,それに押しつぶされようとしているのでは?」
という心配はわかる。
ただ,責任感が本当に強ければ,つぶれている場合ではないことに気づける。
自信などは,教育の現場では,すぐに吹き飛ばされる類のものであることを,真面目な教師ならだれでも知っている。
それでも,「自信を持て!」とアドバイスするとしたら,
それは「自信を持たせる」ためのアドバイスではなく,
「自信を失う経験をさせる」ためのアドバイスだと考えてくれたらいい。
そういう場面はいくらでも訪れるから。
根拠のない自信,人を不安にさせないように,取り繕うとした自信は,破滅の最大要因である。
「自信はありませんが,責任感だけはあります」ときっぱり言いきれるような教師や実習生でありたい。
面接で,ヘンな虚栄はすぐに見破られる。
そして,無責任な「決断」は下さないことだ。
意見を求められて,すぐに答えるような「反射神経」など若い教師には特に必要ない。
「決断」を下すのに自分に何が足りないかを示せることの方が大事である。
ここでは面接官が喜びそうなことはこういうことだ,という内容も書けるが,それはやめておく。
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