自分の首を絞め続けている古くからの議論相手をどうするか?
嘘は書かないまま,何とか記事は続けられていたが,とうとう嘘を言わせてしまった。
自分で自分を引き裂いたのである。
私は,こういう生徒を何人も見てきた。
最近の親は「ウソはつくな」という教えを子どもに伝えるのを忘れ始めているのか,生徒の様子が変わってきているが,少なくとも10年前までは,「ウソをつく」ことについてはわずかでも罪悪感を覚える子どもがほとんどだった。そこが,「本当のことを言っているかどうか」を見抜く上で,欠かせないことだった。
今では,ウソをつくことに罪悪感を持たない子どもが増えている。
こういう子どもは,逆に,自分を責めたりはしないので,変な壊れ方をしないことだけについては安心していられる。人を裏切って傷つけたときに,ガツンといけるのがこういうタイプである。
しかし,怖いのは,自分で自分を傷つけていく生徒である。
ウソをつくことで自分を傷つけている生徒の心は,他人を傷つけているときには,すでに傷だらけになっていることが多い。
心が死にかけている状態と言ってよい。
こういう状態のときに,追い打ちをかけると,本当に心が死んでしまう。
最近の「罪悪感を持たない」子どものようになってしまう。
そうなると,もう
「通じる言葉」がなくなってしまう。
対話をすることが非常に困難になってしまう。
中学校の教師をしていると,小学校の教師が心を殺し尽くしてしまった子どもによく出くわす。
子どもの心は再生できるのか。
中学校が,最後の再生場所である。
だから,小学校の教師以上に,中学校の教師に求められる資質・能力のレベルは高い。
部活動の専門的な指導ができる人には,それなりのアドバンテージがある。
しかし,大事なのは1対1での「治療」である。
そういう「治療」が,高齢の人間に対して可能かどうか。
私には分からないが,
不可能だといって見放すことはしない。
記事でしっかり取り上げていく。
少し早いが,「子どもの教育に情熱をかける人々のために」からバトンを受け継ぐことになるかもしれない。
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