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自分を自分で滅ぼすことに気づいたとき

 小林秀雄と岡潔の対談を『人間の建設』(新潮文庫)で読んでいると,

 自分たちの「小ささ」,

 人間の「愚かさ」を痛感させられます。

 今からおよそ100年前,人類はそれまでとは比較にならない

 「大量殺戮の戦争」を始めるようになりました。

 さらにしばらくたって「原子爆弾」が投下されます。

 「地球の終わり」を予感させるのには十分すぎるほど大きな「力」を

 人類は手にすることになりました。

 もちろん,自然災害の「力」もあなどることはできませんが,

 人類史上でかつてなかった「破壊力」を手にしている現代の私たちに,

 本当に必要な「力」とは何でしょうか。

 私は音楽にあまり興味を持ちませんが,

 ある地に赴任していたとき,

 鳥のさえずりで目が覚める毎日は,
 
 本当に「音」を「楽しんで」いました。

 風が木々を揺さぶる音も,

 波が岩をぶったたく音も,

 決して「耳障り」なものではありませんでした。

 「それは,そういうものだから」。


  
 どう考えても「不自然さ」に「不自然さ」を重ねるような

 「音」の「楽しみ方」というのは,

 教育には無縁な話に過ぎないと思われます。


 人間にとって最も難しい問いは,

 「自分とは何か」というものです。

 もしわかっていたら,

 「そんなことはしないはず」と傍目からもわかるようなことが

 たくさんあります。


 そこで,本当に持つべきものは,「友」であることがわかります。

 間違ったことを,「間違っている」と言ってくれるのが,本当の「友」です。

 
 弱い人間は,自分がつくり出した「バカども」とともに,自滅していく(自滅してきた)さまが目に見えるようです。


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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より