お待たせいたしました・・・第2ヒントです ~学習指導の失敗の本質~
ご紹介した実践事例から,どんな「失敗の本質」が探れるか?
お待たせいたしました。
答えを・・・・ではなく,次なるヒントをお示しします。
簡単に答えを示してしまっては,「思考」や「探究」の機会を奪ってしまうことになりますので。
それこそ「失敗」です。
なお,「実践内容が小学校でもできることだった」というのも正しい指摘かもしれませんが,
小学校で学んだことを発展させることができた・・・今風に表現すると,「活用」することができた・・・生徒もいましたから,同じようなことをやったとしても,それがすぐに「失敗」と呼べるかどうかは分かりません。
また,小学校で十分に「学び方を学ぶ」学習ができていなかったから,
中学校でやらざるを得なかった,という面を,「小学校教育の失敗」と呼ぶこともできるかもしれませんが,
終わったものを「失敗」と言っても始まらないので,ここでは実践自体の課題を考えなければなりません。
さて,次のヒントというのは,
教師の手抜き用の「学び合い」の「理念」です。
教師の手抜き用の「学び合い」の「理念」の何がどう問題なのか?
「学習のねらい」がはっきりしていないわけではありません。
「学習成果」も出るには出てきます。
すべての教員が,指導にあたっています。
それなのに,問題があるのです。
それが,ご紹介した「評価」にとてもよく表されているのです。
・・・・・
ここで分かっていただけたら,
自分自身の学習指導を見つめる目が少し変わるかもしれません。
なお,この問題は,小学校教師の方が,気づきにくい面をお持ちであるかもしれません。
中学校での実践だから,というわけではなく。
« 発表者がメモをとれる学習 | トップページ | 「考え続ける」ことを辞めた教師たち »
「教育」カテゴリの記事
- 教員になりたての人がすぐ辞める理由(2019.01.12)
- 教育は「願ったもの勝ち」「言ったもの勝ち」ではない(2019.01.08)
- 「一人も見捨てない」は罪な要求である(2019.01.04)
- 列で並ぶこと自体が好きな?日本人(2019.01.01)
「学習指導要領」カテゴリの記事
- なぜ新しい学習指導要領が失敗に終わることがわかっているか(2018.01.17)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
- 歴史用語半減による「ゆとり」が生むもの(2017.11.19)
- 教師の成長力を奪う力(2017.11.19)
- 成長をとめないために(2017.11.18)
「学習の評価」カテゴリの記事
- 創造性を奪うポートフォリオ評価(2018.06.05)
- ペーパーテストだけで「評価」ができる「教科」はない(2018.05.26)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
- 日本の教育に欠けている「適時的で適正な評価」の発想(2017.12.25)
- 歴史用語半減による「ゆとり」が生むもの(2017.11.19)
「学力向上」カテゴリの記事
- 教師の成長力を奪う力(2017.11.19)
- 成長をとめないために(2017.11.18)
- 普遍性,汎用性があると誤解する「研究者」たち(2017.11.10)
- 小学校の授業を参考にする高校教師(2017.11.08)
- 最低限の教育の場の確保を!(2017.11.06)
「言語活動の充実」カテゴリの記事
- 寝た子を起こす教育(2018.05.01)
- 日本語は筆の力が物を言う(2018.04.28)
- 授業では,「わかったつもりになっている子ども」を罠にはめることも大事(2017.08.25)
- すでに「深い学び」への関心が高まっている(2017.06.24)
- 教科独自の「見方・考え方」を働かせて「深い学び」を実現させようという考え方自体が,「教科」にこだわり,タコツボ型大学教師たちの既得権益を守ろうとする,硬直的で一面的な「見方・考え方」しかできないことを示している(2016.11.09)
「教職教育」カテゴリの記事
- 「総合的な学習の時間」の指導ができるように教育できるのはだれか(2019.11.24)
- 生徒との対話の中から自然に目標達成へのルートをつくる(2018.12.26)
- 私でなくてもいい,私ではない方がいい(2018.12.14)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
- 日本の教育に欠けている「適時的で適正な評価」の発想(2017.12.25)
「教師の逆コンピテンシー」カテゴリの記事
- 遠慮しないで情報を提供しろ!~いじめを見逃す環境との戦い(2018.12.29)
- 偶然の重なりと緻密な演出~インスタレーションから受けた刺激(2018.12.22)
- 子どもから有能感を奪い取る方法(2018.11.25)
- 量より質が大事なものと,質より量が大事なものとは?(2018.04.23)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
「小中連携」カテゴリの記事
- 中学校化している?小学校の授業(2018.10.15)
- なぜ学習指導要領が「小学校寄り」になるのか?(2018.10.13)
- 小学校英語教育の最大の欠点(2018.08.11)
- 中1ギャップを考える前提としての小中ギャップ(2018.05.28)
- 小学校に望む本当の「働き方改革」=小学校が変われば「中1ギャップ」解消に一歩近づく(2018.01.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント