「考え続ける」ことを辞めた教師たち
ブログでの情報のやりとりというのは,とてももどかしいことですよね。
どこかのブログのように,どのような時間帯でも,常に記事の更新をチェックしているのか,すぐによいしょコメントを返してくれるファンがいる人は別として。
ところで,「考える」活動って,教師は子どもにどのくらいさせているでしょうか?
授業のやりとりでは,1つのことについて「考える」時間はせいぜい十数秒くらいでしょう。
これが,たとえば10分考え続ける,20分考え続ける,50分考え続ける,そういう課題を授業で扱っている教師はどのくらいいるでしょう。
さらに,1週間,1か月,半年間,1年間,3年間というスパンで「考える」活動をさせている学校はどのくらいあるでしょうか。
そしてここが一番大事なところかもしれませんが,
その「考えた過程」と「教師とのやりとりの過程」がすべて文字による記録として残されている学校はどのくらいあるでしょうか。
ただ「考える」のではなく,
20分考え続けることのために,1分間,考えることがある。5分間考えていることが「重なっている」。
そういう「考え」の「積み重ね」「クロス」「連携」を意識させる授業,単元構成ができているでしょうか。
人の頭は,いくつかのことを同時進行で「思考」に乗せて,互いに「関連付け」るという芸当ができます。
この「関連付け」によって,
たとえば教師なら,よい授業展開のアイデアが浮かんだり,
最初にさかのぼって,導入のためのベストの教材がしぼれたりするのです。
「考え続ける」ことは大事です。
子どもにさせるよりも,まずは自分がそういう習慣をつけていくことです。
ですから,今回の「問題」の「答え」を出さないなんて選択肢もできるわけですね・・・・。
しかし,せっかく読んでいただいた方の「楽しみ」を奪うことはできませんよね。
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