自分のことが「読みとれない」人
人はひたすら,自分にないものを語りたがる。
人は,「自分のこと」を知ることを最も恐れる動物である。
「恐れている」という意識はない。
「本当の自分を知ることが怖い」というのは無意識の世界の話である。
ただ,人間がそういう生き物であるということを知ってしまうと,
話は変わってくる。
自分の主張はこうであり,
相手は別の読み方をしている。
その食い違いはどこから来るのか。
食い違いの原因を全面的に相手に求めるタイプの人間が,
中学生には必ずいる。
大人にもいる。
それに気づけるかどうかは,
「相手が間違っている」
という「自分の意見」を言う前に,
「食い違い」と感じている具体的な内容を示して,
それが本当に「食い違い」かどうかを
第三者に判断してもらうのがよい。
それが本能的に「怖い」と感じてしまう
(自分は「怖い」と感じているという意識はない)
のが人間らしいところである。
だから具体的に
何のどの点が問題か,ということにふれないで
ただ,だれかを批判している人がいるのも,納得できる。
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