「道徳教育」充実に向けての最大のネック
学校教育における道徳の指導の内容を詳しく知れば,
その大切さを理解してもらえると思う。
問題は,
「道徳」とか「道徳教育」という言葉自体に
強い嫌悪感をもっている教師たちの意識改革である。
学校は,教師の意識改革によって大きく変貌できる。
その変化は,子どもの成長という形で実を結ぶ。
子どもが悪い,学力が低い,家庭教育がなってない,・・・・
などと嘆いている教師たちにとって,
最も必要なのは「自分ができることは何か」を第一に考える
教師としての姿勢である。
ただ,こういう姿勢がなかなか持てない。
自分たちだけが分かる言語によるプログラムが,二重の意味で欠陥だらけなのである。
こういう教師たちの意識改革には,
何段階ものプロセスを必要とするので,
はじめは雲をつかむような状態から始まるが,
教師が変われば,一瞬で子どもも変わることがある。
その積み重ねで,教師自身が自信をつけていくしかない。
道徳教育を充実させる・・・・・
これを校長が,今年度の最重要課題だと宣言するとする。
もちろん,年度末に教育委員会によって受理された,教育課程届に示された内容である。
そこに,反対を表明する教師が現れるとする。
「校長は,道徳教育を充実させれば,いじめが減るとでも思っているか!」
まわりにいる教師は,こういう発言に対して,どういう態度で臨むべきだと思うか?
採用試験の面接での問題例である。
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