卑怯者の決まり文句
人質をとって様々な要求を突き付ける犯罪者を
私たちは「卑怯者」と呼びます。
「命とカネとどっちが大事か」なんて
選択を迫る人間は,「卑怯者」です。
道徳の授業では,ときに教師がそういう「卑怯者」と同じになることがあります。
「それと命とどっちが大事か?」
・・・・・
子どもたちでも,「命は何よりも大切」という認識をもっていますが,
いきなり「命」と比べられても困るようなものがあります。
自分が反対したいものをこの「何」にあてはめて子どもを納得させようとする人間が教師にもいるのです。
道徳の授業で
「活発な議論」を呼び起こさせようとする教師は,
いわゆる「ジレンマ教材」を使うのですが,
やってはいけないのが「命とそれとどっちが大事か?」
という問いです。
なぜこの問いをしてはいけないか,
それがよく分からない人がいるようです。
自分が言いたいことは,
「○○をなくしたい」・・・・
それに尽きる,というだけの話なのです。
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