小学校のあきれたルール
これはすべての小学校にあてはまることではないことを,あらかじめ断っておく。
当たり前の話だが,それが通用しない人間がこの村にはいるので。
携帯電話の持ち込みを許可している小学校がある。
トランプのようなものから,
ゲーム機まで,持ち込みを許可している小学校がある。
学級によってこのルールは異なっている場合があるようで,
正確に言うなら,
そういう小学校の「学級」がある,ということである。
その理由は,
「自習のときに教室の外に出歩かないため」
「落ち着かない児童を静かに遊ばせておくため」
というものであるらしい。
こういう小学校で,
学力がつくはずがない。
パズドラを授業中にどうしてもやってしまう小学生が問題になっているそうだ。
スマホを小学生が授業中にいじる時代である。
豊かな国が,やがて滅んでいく。
絵にかいたような国家の衰退劇が,この国では小学校から現在進行形である。
道徳の授業で教えようとしていることと,
全く別のことを許可している。
あきれるばかりである。
一部の小学生は,学校を「楽しむところ」と本気で考えている。
一部の教師は,学習を「楽しませる」ことばかり考えている。
教育の原点に戻るべきである・・・・と書くと,
すぐに過剰反応をする教師が必ず出てくる。
小学校の場合は,
学級担任を責めにくい悪条件のもと,
保護者たちは我慢を強いられている。
人質となっている自分の子どもを守るために,教育を守ることを放棄している。
中学校に入学したときに,
中学校教師が何に一番苦労しているか,
理解してもらうことはそれほど難しいとは思っていない。
あり得ないルールが当たり前だと思っている小学校7年生を,
中学校1年生にするための重労働は避けられない。
これの手抜きをすれば,
高校生になっても児童のままの生徒たちを生み出すだけである。
しかし,中学校でどんなにがんばっても,
高校に入ると「小学校帰り」を果たしてくれる。
哀しい現実である。
この国には憐れな
「小・高一貫」という現実がある。
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