教室に入ったら,教師はまずどこを見る?
授業が始まる前,教師は教室に入ったとき,まず何をするべきか?
すべてが教師の方を向いているものがある。
それは生徒の顔である。
教師は,まず生徒の心と体の健康状況を確認しなければならない。
そして,課題を発見した場合は,授業の始まりの合図の前に,
生徒に声をかけなければならない。
教師は何のためにその場に入ってきたのか。
授業をするためである。
だれを対象に?
その学級の生徒である。
生徒のためにその場にやってきたのだ。
しかし,生徒から見て,
「私たちのためにやってきてくれた」
と思えないような教師がいる。
こういう教師の50分のスタートは,
「まためんどうくさい50分のはじまり」と思っていることが伝わってしまうのである。
50分のスタートは,
まず「挨拶」から始まる。
その「挨拶」の前に,体調の悪い生徒,元気のない生徒が放置されてしまうのは,
「挨拶」がただの形式にすぎないことを強調していることになってしまう。
教室で,まだ席についていない生徒を席につかせるより先に,
全員の顔を見ることである。
目が合うかどうかで,その教師が生徒にどう思われているかがわかる。
教師がどういうスタンスで仕事を始めてくれるかが生徒に伝わったら,
生徒は教師を見てくれる。
だまっていても,席についてくれる。
日本では,無言の挨拶も重要である。
挨拶は,教室にはいったときから,「はじまっている」。
それは,授業の「はじまり」でもある。
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