評価というとすぐテストを思い浮かべる人へ
私の似たような記事を書き始めた人がいるので,
その人との違いを明確にしておこう。
教師たちは管理職から評価をされる。
当たり前だが,この評価を行うときにペーパーテストはしない。
では,何をもとにして評価をするのか。
どんな実績が評価対象になるのか。
それは年度の初めに,管理職との面談ではっきりさせている。
評価というのは,このように
評価する側と評価される側の相互理解があると,
評価のための評価にならなくてすむ。
道徳の研究校になった。
研究のねらいは何か。
道徳で気づかせたい価値は多岐にわたる。
主として自分自身に関すること
主として他の人とのかかわりに関すること
主として自然や崇高なものとのかかわりに関すること
主として集団や社会とのかかわりに関すること
道徳は,学校におけるすべての教育活動とかかわりがある。
各教科と道徳,総合的な学習の時間と道徳,特別活動と道徳の関連も
明確にした上で,研究は行わなければならない。
こういう手続きの経験がない人間は,研究校の話をしてはならない。
自分で研究しない人間が本を読んでその成果や課題を語ることに意味はない。
どんな柱を立てるにしても,
当然のことだが,
1年や2年で成果を出すのは難しい。
荒れた学校を立て直すのも,最低でも3年はかかる。
最も大切なのは,
教師の意識である。
それが変わるのに3年かかるということだ。
ただ,1日で変わるものもある。
それは,
評価や成績と聞くとすぐに
ペーパーテストを思い浮かべてしまう,
教育への無知である。
これを恥と感じ,
学び直す。
せっかくの本の表紙を掲げても,
その中身に全くふれない,
中身に書かれている大事なことが,
理解できていないまま,
ただ紹介している。
こういう人間が学校にいると,
研究校での研究の実態がどうなるか,
それだけは非常にわかりやすい記事がある。
こういう学校をどうにかしなければならないが,
研究発表の内容にケチをつける文化が
今の学校にはない。
このままでは,公立学校で
何も学べない教師たちが再生産されてしまう。
まず,
子どもの評価とは,何のために行うのか。
これは,自分の評価はだれがどのようにしてくれるのが
うれしいか,考えてみてほしい。
褒められないとやる気が出ない小学生のような
大人が増えている理由を,小学校の教師は早く気づいてほしい。
評価は,いつ行うか。
子どもを前にしているときは,常に行っているものである。
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