化石に近い教師の実像
大学が改革の嵐に巻き込まれて,
「化石」のような教授たちがアップアップしている一方で,
まだ小学校の現場は,「化石」の宝庫である。
私は,「化石」には「化石」なりの良さもあると考えている。
それは,「標本」としての価値である。
「失敗学」の「教材」である。
久しぶりに,その「化石」にブログ記事で出会えた。
記事づくりの趣旨は一貫している。
「責任逃れ」である。
そして,「批判」「反対意見を受け付けない」ことである。
書かれていることから伝わってくるムードは,あの体罰教師が子どものころの教育の話である。
書いている人は,あの体罰教師より少しだけ上の年代の教師である。
本当に,懐かしいにおいがする。
あのころの教師のにおいである。
こういう教師が,再生産されている地方があるのだ。
むしろ,都市部の学校で再生産されており,地方は「新・新人類」の鍛錬の場となっている。
体罰への意識が過剰であるのは,仕方がないが,
視野が狭すぎる。
その人物は,
生徒の意見表明を否定するばかりか,
教育委員会を擁護している。
見識の低さにあぜんとするばかりである。
教育委員会の姿勢の意味がわかっていない。
「ばれたからだめ」「問題になったからだめ」という姿勢の意味が。
この人物には,生徒の死が意味していることがわかっていない。
26年も教師をしていると,
こういう「化石人間」になってしまうのか,とあらためて情けなく思う。
中国や北朝鮮で教師する方が,日本よりしっくりくるのではないか。
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