モラルリスクを体験する教師たち
これから先生になろうとする人たちに,知っておいてほしいことがあります。
子どもは,先生の目が自分に向くように,「虚偽の申告」をしてくることがあります。
「机に,○○を入れられました」
「カバンの○○をとられました」
真面目な先生の,「心配する表情」だけで「満足」する子どもがいます。
ベテランならその表情ですべてを悟るわけですが,経験が少ないと,なかなか難しい。
下手に「自作自演じゃないか」なんて反応を生徒に示すようなものなら,今度は教師不信から新たな「モラルリスク」を生むことになる。
指導力不足の教員は,モラルリスクによって担任をはずされる「工作」をされる場合もあるでしょう。
教員ならば,モラルリスクが生まれた背景に目をやらなければならないのです。
単純に,「嘘はダメ」では,教育になりません。
自分にとって「何が不足していたか」「不足しているか」を常に問うていく姿勢が大事です。
対処を間違うだけで,そこは「教育」の場ではなくなってしまうことを念頭においてください。
« 点数でおだてたり,点数でけなしたり・・・ | トップページ | 商売ネタで教育ブログを汚すモラルハザード »
「教育」カテゴリの記事
- 教員になりたての人がすぐ辞める理由(2019.01.12)
- 教育は「願ったもの勝ち」「言ったもの勝ち」ではない(2019.01.08)
- 「一人も見捨てない」は罪な要求である(2019.01.04)
- 列で並ぶこと自体が好きな?日本人(2019.01.01)
「ブログネタ」カテゴリの記事
- 「大人になったら教師はいなくなる」は大間違い(2017.11.27)
- 歴史用語半減による「ゆとり」が生むもの(2017.11.19)
- 「功を焦る子ども」に成長が阻害される「弱者たち」(2017.09.26)
「教職教育」カテゴリの記事
- 「総合的な学習の時間」の指導ができるように教育できるのはだれか(2019.11.24)
- 生徒との対話の中から自然に目標達成へのルートをつくる(2018.12.26)
- 私でなくてもいい,私ではない方がいい(2018.12.14)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
- 日本の教育に欠けている「適時的で適正な評価」の発想(2017.12.25)
「仕事術」カテゴリの記事
- ネガティブ・ケイパビリティ~解決困難な問題に正対し続けられる資質能力(2017.12.04)
- 準備体操なしで全力疾走させるような授業はアウト(2017.11.26)
- 歴史用語半減による「ゆとり」が生むもの(2017.11.19)
- 教師の成長力を奪う力(2017.11.19)
- 成長をとめないために(2017.11.18)
「教師の逆コンピテンシー」カテゴリの記事
- 遠慮しないで情報を提供しろ!~いじめを見逃す環境との戦い(2018.12.29)
- 偶然の重なりと緻密な演出~インスタレーションから受けた刺激(2018.12.22)
- 子どもから有能感を奪い取る方法(2018.11.25)
- 量より質が大事なものと,質より量が大事なものとは?(2018.04.23)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント