視覚支援の学校との交流会
教員に採用されると,いきなり特別支援の学校の教師になる場合もあります。
そういうときに,戸惑わないためには?
教員を目指している人は,本当にありとあらゆる学校を事前に訪問しておくべきです。
そして,本当に自分はここで仕事ができるのか,自らに問うてほしい。
できたら,いろんな学校との交流を,自分が中学生や高校生のときに,経験できていると一番いい。
そう強く思えるのは,そういう体験をしている中学生を毎年見ているからです。
私の中学校には,視覚支援等の学校との交流を企画・実施する生徒会組織があり,今年は比較的大がかりな交流を実施していました。
参加は自由なのですが,両校合わせて100人程度が集まりました。
腕をかすことも満足にできない中学校1年生が,1時間もたたないうちに,頼もしい存在に見えてくる。
グループごとにゲームやクイズに参加して,お互いの成果を励まし合う。
視覚支援の学校の生徒からは,「人にやさしくするとはどういうことか」を具体的に学ばせてもらっています。
私たちの生徒は,視覚支援の学校の生徒に,どんなプレゼントをしているのでしょうか。
そういう問いを自らに投げかけられる生徒は,きっと教師に向いています。
こういう体験をしている人に,ぜひとも教師になってほしい。
視覚支援の学校で,数学の図形はどうやって学んでいるのだろうか。
授業に参加してみたい。そういう気持ちになってほしい。
交流会は運営するメンバーが毎年最大半分ずつ入れ替わるので,ときどき大きなイベントになったり,日程調整ができず低調になったり,波もありますが,継続できる環境にある学校はすばらしいです。
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