教師の「そのくらいにしておけよ」はいじめ荷担者の言葉
ふと思い出したようにふれる話題ですが,もし書き忘れていたら,と思い,メモしておきます。
大津の「いじめ自殺」に至る過程での生活指導で,教師が言ったとされる言葉が,
「そのくらいにしておけよ」です。
関西と関東では,語感が異なるかもしれませんので,ご意見をうかがいたいのですが,
時代劇にはまっていたことがある江戸っ子?の私にとって,
「そのくらいにしておけよ」は,弱い町人をボコボコにしている子分に対して,親分か兄貴分がかける言葉です。
「そこまでは,やってもかまわない。でも,これ以上は,いい」という意味を含む言葉です。
これは,いじめ隠蔽体質という問題ではなく,
教師のいじめ荷担体質という問題のあらわれです。
教師公認のいじめがあった,ということです。
特定の個人に対する暴力的行為,いやがらせ行為は,禁止するのが教師の仕事です。
「そのくらいにしておけよ」は,禁止行為ではなく,「そこまでは許すぞ」という推奨行為です。
いじめる側は,権威のお墨付きのもと,いじめ行為に及んでいたと考えるべきです。
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
10月2日の記事は,ご紹介いただいたものを読む前に書いたものですが,私の危惧している実態が鮮明に描かれていますね。
私も経験上,いじめを誘発しやすい人間の「におい」はすぐにわかります。
指導力の低い人間が,指導力があるように背伸びするとき,見せかけようとするとき,たいてい子どもは犠牲になっています。
投稿: kurazoh | 2012/10/03 00:52
興味深い記事がありました
http://shyosei.cocolog-nifty.com/shyoseilog/2006/10/27_9f57.html
教育に関して、社会性云々の記事です。
投稿: 匿名 | 2012/10/02 07:48