dolceさんの「独断専行」は,夕食のメニューを勝手に決めた程度のこと
職員室に閉じこもらないで,教室にいるようにする,程度のことを,
「独断専行」などと大げさな言葉で批判する人が,その「荒れた中学校」にはいたのでしょうか???
これが,「勇気がいる」ほどの,「いいこと」でしょうか?
教室にいるのが,そんなに怖かったのですか?
そもそも「教室にいる時間を増やす」などということは,だれか人に相談してから決めることですか???
こういうのが,「現場感覚がずれている」ことを示す象徴的な言葉の一つなのです。
>独断専行とは「勝手にやるな」ということですが、教師自身が生徒に対する時、そういう雰囲気を持っていると、子どもの自主性は伸びないように思います。
この文は,わかりやすく表現すれば,
生徒の行動に対し,「独断専行だ」「勝手にやるな」と言って批判するような態度を教師自身がとると,子どもの自主性は伸びないように思います。
となりますが,
それは,「行動」の内容によるわけです。
>「この先生は何でもやらせてくれる」
>と子どもが感じると、子どもは予想もしていなかった良いことをすることがあります。
>時にはよくないこと、失敗もあるかも知れませんが、どちらにしても「自分で考える」という力はつくと思います。
小学校の教師の指導観の典型ですね。
残念なのは,よくないことを「よくないことだ」と毅然とした態度で指導しない小学校教師がたくさんいるのです。
それを放っておくから,一部の子どもが本当に「何でも」やるんですね。
「自分の判断でしっかりとした行動をとることができる」と信頼されるから,「何でもやらせてくれるようになる」わけです。
このあたりも,本当に深刻な感覚のズレなんですね。
>「任せる」ということは、相手を信頼することでもあると思いますが、相手を信頼しない人が意外に多いのには驚いてきました。
「何を任せるか」によるわけです。
「休み時間の教室には,教師は絶対に入らない。中でどんなことをしてもいい。みんなを信頼しているから」と言える学校は,なかなかないですよ。
それは,子どもだから,いじめもすれば,暴力をふるうこともあるからです。
そういうのから逃げていながら,「信頼してます」などと口先で言って,自分が「良い先生」のふりをしていることが可能なのです。最低の教師ですね。
>見ていないところでは、ズルいことをするかも知れない。サボるかもしれない
これは,可能性の話ですね。
だからこそ,職員室に閉じこもらないようにしたわけですよね。
それは,正解なのです。
>私は、教育の第一歩は子ども(児童生徒)を信頼することだと思います。
・・・・信頼されたことがない人というのは,信頼する,ということの意味も分かっていないのかもしれません。
O中学校の教師たちも,いじめの加害者を含め,あらゆる生徒たちを「信頼」していたのでしょうね。
「おしつけられた」ことを「信頼された」ことと勘違いできる人は,おしつける側から見れば,本当に「もうけもの」ですね。
こういう誤解は,別に悪いことではありません。
誤解で世の中が良い方向にまわり,理解することで悪い方向にまわる,
ということも少なからずあるでしょう?
「誤解でご成婚,理解で離婚」とは名言?ですね。
« 荒れた中学生と「ヤクザ」を同列に語るdolceさんの笑えない教育観 | トップページ | いざというとき,「先生が子どもの犠牲になる」のは「バカな」こと? »
「教育」カテゴリの記事
- 教員になりたての人がすぐ辞める理由(2019.01.12)
- 教育は「願ったもの勝ち」「言ったもの勝ち」ではない(2019.01.08)
- 「一人も見捨てない」は罪な要求である(2019.01.04)
- 列で並ぶこと自体が好きな?日本人(2019.01.01)
「リーダーシップ」カテゴリの記事
- ネガティブ・ケイパビリティ~解決困難な問題に正対し続けられる資質能力(2017.12.04)
- マリオが総理大臣ならピカチュウを防衛大臣,ハローキティを外務大臣に(2017.12.02)
- 「大人になったら教師はいなくなる」は大間違い(2017.11.27)
- 準備体操なしで全力疾走させるような授業はアウト(2017.11.26)
- 教師の成長力を奪う力(2017.11.19)
「いじめ問題」カテゴリの記事
- 遠慮しないで情報を提供しろ!~いじめを見逃す環境との戦い(2018.12.29)
- 現場感覚のない人が社会感覚のない人にアドバイスを送る教育の世界の不思議(2018.12.01)
- いじめや暴力行為が多い自治体の「いじめ」対策の共通点(2018.10.31)
- いじめがない(認知されていない)学校で,いじめがある学校よりもたくさん実施されていることとは?(2018.10.30)
- データから見える「いじめ」発見の難しさ(2018.10.29)
「ブログネタ」カテゴリの記事
- 「大人になったら教師はいなくなる」は大間違い(2017.11.27)
- 歴史用語半減による「ゆとり」が生むもの(2017.11.19)
- 「功を焦る子ども」に成長が阻害される「弱者たち」(2017.09.26)
「学校評価」カテゴリの記事
- 教師の成長力を奪う力(2017.11.19)
- 成長をとめないために(2017.11.18)
- 最低限の教育の場の確保を!(2017.11.06)
- 「怒鳴り殺し」の生活指導(2017.10.18)
- 9月19日 食育の日と給食大量食べ残し問題(2017.09.19)
「教職教育」カテゴリの記事
- 「総合的な学習の時間」の指導ができるように教育できるのはだれか(2019.11.24)
- 生徒との対話の中から自然に目標達成へのルートをつくる(2018.12.26)
- 私でなくてもいい,私ではない方がいい(2018.12.14)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
- 日本の教育に欠けている「適時的で適正な評価」の発想(2017.12.25)
「教師の逆コンピテンシー」カテゴリの記事
- 遠慮しないで情報を提供しろ!~いじめを見逃す環境との戦い(2018.12.29)
- 偶然の重なりと緻密な演出~インスタレーションから受けた刺激(2018.12.22)
- 子どもから有能感を奪い取る方法(2018.11.25)
- 量より質が大事なものと,質より量が大事なものとは?(2018.04.23)
- 現実的な教育内容や教育方法の議論がなぜ小学校や高校では役に立たないか(2017.12.29)
この記事へのコメントは終了しました。
« 荒れた中学生と「ヤクザ」を同列に語るdolceさんの笑えない教育観 | トップページ | いざというとき,「先生が子どもの犠牲になる」のは「バカな」こと? »
コメント