dolceさんの「知能」観の欠陥
一言で表現すれば,dolceさんは「リスク」の想定を許容しない人,ということなのでしょうか。
人間の知能は,自分がどんなに注意を払っても,自分の力では回避できない不慮の事故が起こりうることを想定して,保険に加入するなどの決断を下すのです。
dolceさんの考え方に従ってしまうと,「普通の知能を持った人間」ばかりだと保険会社は経営が成り立たないですね。
>「交通事故を起こさないように」
>と言われるのを、普通の知能を持った人間は、その高度な知能によって「絶対に事故を起こさないという決意を持って、最大限の注意を払って運転する」という意味だと解釈します。
>「そんなこと言われても、絶対に事故を起こさないと、未来を約束するのは不可能です」
>と言う人がいたとしたら、知能に問題があると言わざるを得ません。
私の考えでは,
絶対に事故を起こさないと,未来を約束するのは不可能ですが,
絶対に事故を起こさないという決意を持って,最大限の注意を払って運転します。
というのが,「普通の知能を持った人間」ではないでしょうか。
docleさんの「知能」観には,重大な欠陥があるようです。
tsuguo-koderaさんには,それがお分かりにならないでしょうか。
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知能という言葉の意味がわかっていないような気がするのです。
事故というのは、事故を起こす側と、起こされる側、どっちも事故を起こす側、という性質があり、決意だけでは起こらなくなる訳ではないですが、起こさないためにどうする、巻き込まれないためにとうする、という事を十分認知しておかなければなりません。
中には大嘘の事故を避ける秘策を語る、くそ馬鹿もいますが、通常警察などで行う講習や、教習所で教える内容には正しい事説明されています。
たとえば右折しようとして待っているときはハンドルを切らずに待っていること。など
私の知人で事故を避ける秘策を語るくそ馬鹿はキープセンターで走るのだと。理由は人が飛び出してきたときに引っかけずにすむのだとか???
一見そうなのかとだまされそうですが、人がいないところでキープセンターを推奨している点、デタラメも良いところです。障害物があったり人が出てくるかもしれないと察知したときは大幅に速度を落とすことが原則です。キープセンターで細い路地を突っ走るそういうくそ馬鹿にならないために、基本的なことをしっかり頭に入れておく必要があるのです。
学力もそういうことは同じでしょう、基本的なことはどんな状況でも出来るようにしっかり頭に入れておくということ、必要な練習は十分行うと言うことにつきます。
初等教育において基礎的なことは全部表面だけで済ませている点が大変な問題だといえるでしょう。
分数の足し算は1/2+1/3が出来たらそれで終わりになっているのです。
分母分子が5桁ぐらいになったら全くお手上げの子がたくさんいます。大学に進学して分数の足し算が出来ない子がすごく増えていることを問題視しなければなりません。
このお話の展開は、いつものパターン、スピーカのお話とよく似た展開だと思います。最後は後出しジャンケンに持ち込まれることでしょう。
投稿: 匿名 | 2012/06/10 08:32