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教育管理職の仕事で最も大切なのは?

 匿名様は管理職だったのでしょうか。とてもくわしいですね。以下,斜体の部分が匿名様からのコメントの内容です。

>管理職の仕事は、
部下を育てる事が一番重要です。そしてやる気を無くさせないこと、やる気は子育てと同じで、やる気をつぶす行為が一番駄目で、望んでいる方向と少し違っていてもへし折らずに軌道修正を自分で行えるように誘導するのが良いでしょう。

 教育管理職としての校長や副校長は,「教員を育てる」仕事をしているでしょうか。

 それは,難しいですね。

 企業で言えば,校長は社長であり,たとえば「経営理念」をしっかりもって,それを教員に浸透させてくれるようなリーダーシップがあるのなら「教員を育てている」と言えるでしょうが,現実はどうでしょう。

 副校長は,副社長というより,「総務部長」です。

 悪く言えば,「雑用係」。

 (「雑用」にしない仕事術については,以前にも述べました)

 教育管理職としての校長や副校長は,現場の経験からすれば,ほとんど一般の教員とは「違う仕事をしている人間」になってしまっていますね。

 高校の先生は,名前すら知らない方もいたでしょうが,毎日の週案の提出の義務付け

 こういう管理の仕方は,事の起こりは「団体」による「不適切な教育」の監督が必要になった,ということでした。

 だれが,どの時間に,どんな内容のことを教えているか,管理職が把握すべきだ,なんて,真に受けていたらたいへんなことになりますね。

 しかし,本当に真面目な副校長先生は,この週案に,赤字で,欄外にはみ出すほど書き込みをして,教員に返しているそうです。

 口で説明すれば,とお思いでしょうが,教員の方に説明を聞くゆとりがないので,書いて渡す。

 小学校ではよくあるパターンですね。

 副校長先生の中には,同じようなことを,学級の児童にしていたのですが,管理職になってそれができる対象がいなくなってしまったので,若い先生に対してやっている,そんな人もいます。

 ここまで手取り足取りやることが,「管理職」としての仕事でしょうか?

>その次は予算云々の管理ですが、事務方は全てどの学校にもいますから、要求された予算の調整、そして必要な予算をきちんと説明できることであって、決して不思議なやりくりをすることでは無いということです。

 高校に比べ,小中はあまりにも財政的には乏しいのが現状ですね。消しゴム1つでも,もらいにくいという学校もありました

>そして最後に、目標の適切な設定です。目標というのはそれぞれの人に対して違うのが当然で、全体目標=不登校解消なんてやったところで、それじゃ具体的に何をすれば良いのか判断に迷うはずです。管理職が命令するだけではなかなか人は動きません、個別に適切な付加を踏まえた上でそれぞれの人にかなり努力すれば達成可能な個別目標にかみ砕いて与えます。抽象的で漠然とした目標で、部下の前で凄んでみせるような人では(パワハラ)馬鹿にされるだけです。

 以前に記事にしたことがありますので詳細は省きますが,東京都の場合,各教員が「職務目標」を「学習指導」「生活指導」「研修」などの項目で設定することになっています。
 各教師が立てた目標には,達成の難易度も示すようになっていて,難易度の検証と,その教員がやるべきことの検証を管理職といっしょにするのです。年間3~4回は面接があるでしょうか。この場面のやりとりを聞くことができれば,管理職と教員の資質や能力がわかります

>あまり関係ないかもしれないけれど、研修で出張の時は何を見てきて何を学ぶのか、個別に予習復習に付き合う必要があると思います。夏休み以外では授業時間の調整も必要でしょうね。

 出張時の授業時間の調整は,教務部の教員(だいたいどこの学校でも時間割担当がいる)が行います。

 指導主事にはあるのですが,普通の教員には「出張復命書」がありません。ここには,研修の内容,成果と課題などを書くことになっています。

 これを義務付ければ,「何を学んできたのか」が分かりますし,その内容について,研修会のこの場面でこういうことを話してくれ,という指示も出せるのですけれど。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より