ニュースにならない高校教師の「裏手当」
報道の大小で重要性を判断してはならない,というのは中学生にも教えているメディアリテラシーです。
マスコミの事なかれ主義はだれもが知るところですが,
「たたきやすい相手」はとことんたたき,
「たたくと他のほこりが出そうだ」というときには
手を緩める,か,手を引く。
高校で行われている「裏手当」は,時期が時期だけに,もう
「お蔵入り」する話題かもしれません。
どうやら,沖縄県だけの話ではなさそうです。
「学校」「保護者」「教育委員会」すべて了解のもと,「特別報酬」が公立学校の教師にわたっている仕組みは,「当たり前のこと」だったのかもしれません。
それにしても,PTA会費が教師への「報酬」として渡ってしまうのが当然の世の中なら,
いっそのこと,学校内での兼業・兼職は大幅に認め,その分,基本給はカットする,そういう「施策」も考えてみたらどうでしょう。
「部活動の手当てを10倍に」なんてことになったら,
顧問をいやいややってきた教師たちにはインパクトがあるでしょう。
親からしても,土日も祝日も面倒をみてくれる教師には,「ボランティアでやってもらっている」とすると,どこかしら後ろめたさがありますが,いっそのこと,おカネを払ってやってもらおう,というのはそれほど抵抗感があることではないかもしれません。
もちろん法改正が必要になります。
学力向上の決め手も,
「どれくらい親から金を集め,教師が放課後に補習をやってくれるかにかかっている」
なんてものになったらおもしろいでしょうね。
「塾より安く,効果が10倍の補習教室」なんて宣伝文句で。
授業中は自習をさせておいて,補習で張り切る教師も登場するでしょう。
話はずいぶん脱線していますが,普通の勤務時間に,受験や就職用の特別授業(講座)を開いて,親から金をとる,そういう実態を放置したい人は,政府の中にもいる,ということです。
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