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「仕事術」によって創造力が奪われる

 こうすれば仕事はうまくいく,というアドバイスのもとで,「だれでもできる」のは,ルーティンワークです。

 教員の事務処理や学級指導ならまだしも,授業にまでこれを取り入れようとする人間が,小学校には多い。

 「多忙感をなくしたい」

 という意欲ばかりが強くて,「充実した仕事がしたい」「クリエイティブな子どもを育てたい」という気持ちに乏しいと,どうしても「楽をしよう」という低い意識の人間になってしまう。

 藤田晋の「成長論」(日経BP社),「規則やルーティンは発想の敵と考える」では,次のようなことが述べられています。

 日々のルーティンワークも創造的な発想の妨げになることを覚えておきましょう。人間には,目の前にルーティンの仕事があると,その対処を優先する性質があると言います。その都度,「こなした」という充実感や安心感が得られ,仕事をした気になるからです。

 小学校の授業を参観していると,「仕事をした気になっている」教師が目につきます。

 次々にやってくる教科の指導を「こなす」発想の教師には,なかなか「子どもに力をつけさせる」という発想をする余裕はないようです。

 だから,ただ話し合わせてそれをまとめて終わり,という授業が,特に研究授業などで多く見かけられます。

 以前に,特に若い教師は,とにかくいろいろ試行錯誤してみて,そこから得られる自分なりの仕事のやり方を見つけていくことが大事だと書きましたが,何年たってもあっぷあっぷの人には,外から仕事はまわってきませんから,安心してあっぷあっぷしていてくれればよいのです。

 それが,いつの間には目の前の子どものことではなく,「外のこと」の方が忙しくなって,あっぷあっぷし始める教師がいます(実は私もそうでした。でも命令でしたからやむを得ず。それで,行政の世界に入る決心をしたのです)。そういう人は,どれだけ収入が下がろうとも,現場の教師をやめて「ママ」になるか物書きになることをお勧めしたいです。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より