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子どもをひきつける仕事術

 ネーミング大賞を決める制度がある学級はあるでしょうか。

 私の学校では,学級開きの後,いきなり学級目標を決めたりすることはせず,子どもたちがお互いのこと,担任のことなどをある程度よくわかった上で,その個性なり特徴なりを活かしたり伸ばしたりすることをねらった「学級のネーミング」を考え,その上で「学級目標」をつくっていくことにしています。

 お互いにどういう人間かが分からないのに学級目標をつくってしまう学校は,おそらく何のおもしろみもない,だれも覚えていないかも知れない,また,「いじめをしない」など,当たり前すぎてどうしようもないものか,担任教師の思い入れがそのまま反映されてしまったようなものになってしまうでしょう。

 前回の記事の続きです。

5 レトリックを使う

 この手法は,「コピー・ネーミング発想7の手法」で紹介されたものと同じです。

 直喩,隠喩,提喩,異形,矛盾,誇張,時間転移。

 どのような教材,どのような指導場面,どのような子どもに接するときにも,レトリックでとらえようと努力します。
 
 ときによっては分かりやすく,ときには強い印象を与えるだけを目的にし,ときには課題意識を高めるためにレトリックを使います。

 インパクト重視の教師は,「誇張」「異形」で勝負するでしょう。

 渋好みの教師は,隠喩を使い,一部だけの生徒が気づいたことをながめて秘かに喜んだりするのでしょう。

 でも,子どもにとって分かりやすく,最も一般的なレトリックはやはり「直喩」です。

 AさんはBさんと親しくなりたいために,Bさんと親しいCさんとも親しくなるよう努力することがある。あるいは,本当はCさんのことは好きではないのに,BさんといっしょにいたいのでCさんとも付き合っているということがある。ここでのAさん,Bさん,Cさんというのは,A,B,Cの国の関係と同じだね。

 など。

6 相手の意見を引用する

 教師が話す言葉は,どうしても何でも分かったような,「大人(側)の言葉」になりがちです。ですから,本当の意味で子どもたちを納得させることが難しい場面に出くわします。

 そこで使うのが,最も大事な場面で,「何何さんが言ってくれたように,~だ」のように生徒の言葉を引用してしめくくる方法です。

 私がブログで相手を批判する記事の場合は,本人の矛盾を指摘するために相手の意見を引用するという,ちょっと意地悪な手法をとっていまうが・・・。矛盾に気づかない人には効果がないようですね。生徒指導の場合は,こういうのも効果的な場合もあります。

7 強く同意する

 教師の中には,子どもに受け入れてほしいと思って,すべてを同意してしまう人がいます。重要な問題も子どもに話し合わせて,そのままやらせてしまう。これはまずい。

 全部を同意してはいけません。

 しかし,ポイントになる部分だけは,ものすごく強く同意するのです。ここは大事だ,と。

 先生方からは反発が避けられないが,そういう困難さもわかっていながら決めたことは重要だ。たとえうまくこの要望が通らなくても,根気強く行動していくことが大事だ。自分たちが責任ある行動をとれることを,毎日の生活の中で示していけば,必ず希望は通る・・・・のように。たいてい,「責任ある行動」は長続きしないので無理な要求は通らないのが普通で助かったりもしますが・・・・。

8 類似の法則

 共通点を探すこと。「名前に使われている同じ文字」,「趣味」や「住所」,「いなか」などなど。私の場合,社会の教師なので,「旅行で行った(ことがある)場所」などで,子どもとの距離が一気に縮まります。

 より高次になってくると,ものの考え方の傾向・・・安全志向か,チャレンジ志向(リスク志向)か,ポジティブかネガティブかなども話題になり,これは「同じタイプの人を一緒にする」というのが目的ではなくて,異なるタイプの人を組み合わせてよりよい集団にすることをねらいとします。

 子どもをひきつけるコツは,こういうことが習慣になる仕事術を体得していくことです。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より