マニュアルを読ませるマニュアルが必要
センター試験が適切に運営できない責任は,大学にあります。
この教師教育のカテゴリーには大学の先生もいらっしゃいますから,試験官がどうしてこんなにいい加減なのか,訳を説明していただきたいですね。
一部の大学だけかと思ったら,あちこちで「配布ミス」が起こっていたようです。
原因の中に,「試験官がマニュアルを読んで理解していなかった」ことが挙げられています。
受験生の立場ではなく,義務教育の教員をしている立場から言うと,「正しい行動を導けるマニュアルとは何か」ということに関心がいきます。
残念なことに,「マニュアルを読むためのマニュアル」が必要になってきそうなのです。
ちょっと趣旨は違うのですが,学習指導要領には解説というものがあり,内容が少し詳しく説明されているのですが,大学生レベルだと,この解説の解説が必要になってくる。
昔は,教科調査官が原稿を書く市販本の「解説の解説」があったのです。
しかし,今は公務員である教科調査官がそうやって原稿を書き,報酬をもらうことができなくなっていますから,学習指導要領の作成にたずさわった協力者が代わりにつくったりしています。
そして,その「解説の解説」ではまだ実践的な授業ができないので,さらに詳しい解説が・・・ときりがありません。
まずは,解説を読むこと。すみからすみまで。そして自分の頭でしっかり理解すること。これを,大学の段階,あるいは教育実習中の期間で徹底的にやり,試験も設けるなど,「基礎的・基本的な知識」を習得することが大事です。
基礎・基本をおろそかにする人間が,何となく例年のようにやって,そしてミスを犯すのです。
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