教師の仕事力【9】
生徒たちの学力不振を前に,どうしたら生徒の学力を高められるかと考える一方で,どうしたら自分の指導力を高めることができるかを教師は考えなければなりません。
教師にとっても生徒にとっても,一番力をつけることができるのは授業の場なのですが,生徒にとって家庭学習や塾での学習が必要であるのと同時に,教師にとっては研修が必要です。
しかし,力を高めていくための研修の場が少ないことについて,教師は多くの注文を出しません。
研修の場が少ないと,多くの教師がその場に集中するため,通り一遍の内容になりがちですし,講義を聴いて,二三の質疑応答をして終わり,なんてものばかりになります。
35人学級も大事なのでしょうが,落ち着いて考えてもらって,40人が10人になった時点でどのくらい効果があるか,検証しようとした人はいるのでしょうか。35人学級の実施は,教師の指導力低下の決定的な証拠をつきつけようとする「罠」かもしれません。・・・それは別のところにゆずるとして,40人で研修するのと,10人で研修するのと,どちらが効果的か。どちらにどんな内容や方法を行う選択肢が多いか。
研究の仕方がわからない若い教師たちにとって,他校の優秀な教師たちから学べる機会を多くすることは,だれのつとめなのでしょうか。
最近,退職した校長先生が若い教師や講師を集めて研究会を開く場に参加したことがあります。勤務校の飲み会に参加せずに,こういう場に出席する教師を煙たく思う管理職が少ないことを祈りたいと思います。
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