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「山川」の社会人向け「歴史教科書」

 歴史教科書がベストセラーになる勢いだということで、すでに購入して読んでしまっていましたが、その感想を簡単に書いておきますと、「もういちど読む 山川日本史」(山川出版社)は、厳密には「高校教科書」ではなくて、帯によれば「高校の教科書を一般読者のために書き改めた通史」ということで、確かに内容はスカスカの本になっています。

 もう一つ、購入のときにちょっと気になったのは、「日々変化する現代の日本をとらえ、ニュースの背景がわかる社会人のための教科書」という帯のコピー。

 編者による冒頭のコメントは、「時代に即応した簡潔かつ明確なかたちに改め」た・・・これが答え?

 「現代の理解の手助けになるようなテーマを選択してコラムと」したこと・・・コラムを読んでみても、ちょっと疑問。

 学界の動向を反映させた解説注も導入・・・これは、古い教科書しか読んできていない「社会人」には特に参考になるかもしれません・・・まずは歴史を教える学校の教師が読んで説明できるようになっているといいですね・・・。

 さしあたっての提案としては、これを中学校の歴史教科書にしたら?という感じでしょうか。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より