藤田晋の成長学・教師編21 マネジメント能力を高める
セオリー№21 平社員でもマネジメントの視点を
学校というところは、採用1年目から「私はなるべく早く管理職になりたい」などと言えるような場所ではありません。
大学なら、「なるべく早い時期に教授になりたい」は「あり」かもしれませんが、公立学校でそんな「偉そうなこと」を言おうものなら、「いじめ」を覚悟しなければならないかもしれません。
学校には、学歴逆差別もあります。真っ平らな組織には、逆に、「上」「下」の感覚に敏感なところなのです。
大学院を出て教師をめざす人が増えてきました(採用試験に受からないからとりあえず大学院、という話もあるようですが・・・)。しかし、現場で「使えないな」というレッテルを貼られてしまうと、きついでしょうね。年齢も高くなっているので、期待の大きさとのギャップという背景も・・。
とにかく現場で実績を出す。一人前と見られることが大事。教育現場はそういうところです。
もちろん、学歴などに全くこだわらない(あえてだれも触れようとしない・・・そのため、先輩後輩の関係であることを知らない人たちも・・・)学校もあります。履歴書を見ることができるのは管理職まででしょうから・・・。
教育現場は、いい歳になっても、「管理職はつらそうだから嫌、なりたくない」という人だらけです(それでは困る、という人も少数派です)。
そういう教育現場でも、「マネジメント」の視点は、現場の「ヒラ教員」にも、絶対に必要なものです。
このことの実感を得るのは、いくつかの特別の経験を経ないといけないのかもしれません。
「この点について、校長はどんな決断をするのか。私なら・・・」と考える習慣が全くなく、常に管理職経由が最新情報で、常に「また校長があんなこと言ってら」という「批判専門教員」としての地位を固めている人には、そもそも「マネジメント」の意味も分からないかもしれません。
ただ、実は教師の仕事は、そもそもそれ自体が非常に高度なマネジメント能力を求められているものなのです。
教師のコンピテンシーでも紹介してきました。
もちろん、無理に管理職をめざす必要はありません。
ただ、仮に管理職になったと仮定して、それで成長がストップしてしまうような人はだめです。
ヒラ教員としても成長できないでしょう。
「マネジメント」には、そういう個人の「成長戦略」を立てる能力も含まれているです。
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