指導の前提の誤り ふり返り366日【08/5/25-4】/トンカツと楽天
前提が間違っている指導によって子どもが失敗した場合,その失敗の原因を探っていくときに「指導の前提の誤り」という要因まで検討の材料にする教師集団というのはまれなものかもしれません。
失敗の原因が手っ取り早く指摘できるほど,実は前提の誤りが原因である確率が高くなるのですが。
つまり,失敗が予期できる場合は,それが起こらないような行動を計画的に行うことが求められているわけです。
それなのに予期した通りの失敗が起こるのは,(ごくまでに失敗から新しい指導を開始するという手法を使う場合もあるでしょうが)計画自体が失敗していた証拠です。
人事考課制度のもとでは,各教師が職務目標を設定しますが,前提が間違ってる目標はいないでしょうか。
通常,最初の面接でそれが修正されるはずですが,問題が管理職側の職務目標の設定にあるケースでは,組織が共倒れになるわけです。
班活動の指導を任せられるかどうかは,学校の中でのその教師の動きを見れば簡単に見通せるものでしょう。
08/5/25 続・班活動の指導に関する一考察人間は程度の差はあっても、多くは「みんながやるなら自分もやる」主義です。
ごくわずかに、だれもやらなくても自分はやるという主義、みんながやっても自分はやらないという主義の人もいますが、たいていは自分が置かれた状況のなかで、他人の動向を見ながら行動しています。教師集団を見ても同じことがおこっていませんか。
この集団に対して、「周囲に気を遣う目」=空気を読む力を要求すると、そういう傾向がますます強まります。子どもは常に協力行動をとろうとする心をもっていると信じたい人の気持ちはわかりますが、もしそれが現実なら、いじめは深刻化するか全くおこらないかのどちらかにしかなりません。
協力行動をとるかどうかはそのときの状況によって左右されるものです。教師が見ているか、見ていないか。班長のリーダーシップが強いか、弱いか。そして、「みんなが」主義の子どもたちは、スタートの時点で協力行動をとる子どもが少ないと全体として非協力になり、協力行動をとる子どもがある一定数を超えると全体として協力行動をとる方に加速していく傾向があります。
あくまで「みんなが」主義をとろうとすれば、スタート時点での協力行動をとる子どもが増えるようにすれば、ねらいは達成できます。
状況も何もなく協力したい、さぼりたいという前提で行動する子どもはほとんどいません。行政の言うことは何でも従う、行政の言うことは何でも反対する、という教師はいるかもしれませんが。
子どもの心は予め確定しているわけでなく、状況の中で育ち、変化していくものです。協力させることが前提ではなく、何をどうすべきかを自分の頭で考えさせることが指導の前提になければ、「自治」能力は高まらないというのが、私の考えです。
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昭和の家庭史トリビア?【第25問】
昭和6年(1931年)の話です。
この年,ある方法による自殺の第1号という出来事がありました。その方法とは?
① 服毒(青酸カリ)
② 列車への飛び込み
③ 飛行機からの飛び降り
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【第24問の解答】
③の「楽天」でした。
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