いよいよ始まる「評価」の見直し
文科省による「子どもの評価」の見直しが,いよいよ始まろうとしています。
HPには来週月曜日に「教育課程部会 児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ(第1回)」が開催されることが示されていました。
論点は,いまだに定着していない「観点別学習状況の評価」を見直すこと,
習得ー活用ー探究モデルが新学習指導要領に示され,言語活動の充実が求められたことで,「観点別学習状況の評価」で対応できない「一体的・総合的な活動」をどう評価するか,考えること。
さしあたって,上記2点が中心課題です。
もし観点別学習状況の評価を存続させるとしたら,はっきりと「これは学習過程における形成的評価として活用すること」を明言すべきです。
そして,総括の評価は,たとえばレポート,たとえば定期考査の結果などから,「一体的・総合的に判断」するべきです。
総括の評価の観点は,以前にも述べたように,「習得レベル」と「活用・探究レベル」の2つに分けるだけで十分です。
評定の基準は以下の通りです。
習得が十分でかつ活用・探究も十分満足・・・5
習得が十分で活用・探究はおおむね満足・・・4
習得が十分だが活用・探究は満足できない・・・3
習得はおおむね満足で,活用・探究もおおむね満足・・・3
習得はおおむね満足だが,活用・探究は満足できない・・・2
習得すら満足できない(活用・探究が満足できないのは当然)・・・1
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