大手塾出身の教師が増加していくと・・・
ある方のブログを読んでいたら,担任の教師から,子どもの進路について,「○○(大手の塾)に通っているので心配いらないでしょう」というコメントをもらっていたことが紹介されていました。
この担任の教師は,その大手の塾での勤務経験があるので,言葉にも信頼性があるということでした。
大手の塾の教室数が増え,講師経験者が増加していくということは,そのような人が教師に採用されるようになっていくということが考えられます。
私もそうでしたが,受験のことを知り抜いている教師は,何をどの程度できればどれくらいの問題でどれだけ取れるかがわかるため,受験を想定した授業というものに走りがちになります。
入試問題の大枠が頭に入っているため,そこから逆算するような指導計画作りというのも可能になり,子どもや保護者からも歓迎されるかもしれません。
そういう教師が現実にいるとすると,学習指導要領は全く読まなくても,ニーズを果たせてしまうことになります。
単純に,たとえば全国学力調査の結果がよかったり,入試で難なく志望校に進学させる実績を重ねたりしているうちに,そのような目的を達成するのにより「効率的」な授業というのを展開していく人が増えてきそうな気もしています。
一昔前は,このような授業が抱える課題というのが,研究会などでも,真剣に議論されていたように思います。
しかし,今は,それが課題になるようなレベルまで達していない授業があることが,課題になっています。
したがって大手の塾の存在感は,今後しばらく増すばかりで,学校本来の存在理由(学習指導要領に示されていること)の影が薄くなっていくような予感がします。
学習指導要領に書かれていることを原点として考えていければ,今の教育改革について抱かれている疑問も解消されていくはずなのですが。
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