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新学習指導要領の先行実施に向けた準備チェックリスト ふり返り366日【08/2/24-3】

 教師たちは「管理」を嫌っているのか,望んでいるのかよく分からないところがあります。

 両極端なタイプとしては,事細かで具体的な指導・助言を望んでいる人と,何があろうが一切おかまいなしという人がいます。

 行政としては,前者に合わせてできることをやるしかない,といったところでしょうか。

 文科省も,現場と協力しながら,新学習指導要領の周知・徹底に熱心になっています。

 問題は,全教師に配布した指導要領が読まれているかどうか・・・。
 恐ろしくて調査なんてできないでしょう・・・。

 文部科学省と全国連合小学校長会及び全日本中学校長会が、新学習指導要領の先行実施に向けた準備チェックリストを作成しました。

 校長会を通じて周知,ということですが,HPに載っているので,こういう伝達ルートのタイムラグがどのくらいあるのかを現場の教師は知ることができるようになります。

 すでにチェックしている学校はどのくらいあるのでしょうか

 中学校のチェック項目をご紹介すると・・・

【共通事項】

□ 新学習指導要領を読んだ。
□ 新学習指導要領の解説を読んだ。
□ 平成21年度からの移行期間中の各教科等における授業時数の増減を理解している。
□ 平成21年度から全面実施される総則、道徳、総合的な学習の時間、特別活動の変更点を理解している。

【各教科別事項】
□ 平成21年度から数学、理科で追加される指導内容を理解し、教育課程の編成で具体化している。
□ 平成21年度に数学、理科で追加される指導内容について、現在使用している教科書に準拠した「補助教材」(冊子)が本年3月中に全中学校に配付されることを知っている。
□ 平成21年度に理科で新たに必要になる実験器具等、教材の準備を進めている。
□ 移行期間中の音楽(平成21年度から)、社会(平成22年度から)、国語(平成23年度から)のそれぞれの移行措置の内容を理解している。

2008/02/24 管理を嫌う教師たちができない管理

 教育の世界では、「自由」「実践の自主性」「自主的な創造の道」をはばむものとして学習指導要領などを批判している人がいます。評論家も大学の先生も学校現場をやめて言論活動をしている人は、ニーズはそういう教員くらいしかないのですが同じような主張をします。
 せっかく時数を減らして「自由」「実践の自主性」「自主的な創造の道」を開いたのに、総合的な学習を充実させられず、「学力低下」批判に何の抵抗も子どもや保護者へのアピールもできなかった現場は、その責任をまた行政に向けるのです。
 こういう人たちに共通するのは、「管理」を「悪」と決めつける態度で、その語句を使う場合には必ず負のニュアンスの語句とセットにします。
 「国家の統制や管理
 「行動を縛る管理システム」など。

 しかし、管理が行き届いていないために、世の中にどれほどの問題、不祥事が噴出していることか

 個人情報の紛失や守秘義務違反など、教員には個人としての「管理能力」がないことも大問題ですが、教育管理職は教員が処分され職を失うのを防ぐためにその本来の職務をどれだけ全うできているか。
 自分たちに都合のよい管理や統制を要求する教師たち。
 自分たちに都合の悪い管理や統制を嫌う教師たち。

 行政の期待に応えられず、子どもや保護者の期待に応えられない現場は、もちろん過度な期待、困難な状況の中で仕事をしているわけですが、それへの対応としては、逆ギレして行政や子ども、保護者を攻撃するのではなく、現場で結果を出していくしかないことは言うまでもありません。

 もちろん不満を表現するなとは言いませんし、「世論」を形成できないような弱い政党はなくていいとは言いません。しかし、言えば言うほど信頼をなくしていくことに気付く必要はあります。

 本多勝一と佐高信の違いは、毒舌でやっつける相手に隠された愛情・期待をもっているかどうかです。
 同じ批判なら、佐高のようなスタンスで語ってもらえると、理想の改革が見えてくるかもしれません。
 以前にもふれましたが、完全に制御不能に陥るまで「この学校(学年)は大丈夫です」と保護者に訴えていたのが、授業が成立しなくなってはじめて保護者会を開き、「家庭でも何とか言ってくれ」というのは間違いです
 子どもは早い時期から不満を漏らし、親は「いつかは何とかしてくれるだろう」という期待で見守ってくれていたはずなのです。取り返しのつかない状況になるまで情報開示をしない体質のある学校は、一連の偽装企業を笑うことはできません。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より