図解へのこだわり ふり返り366日【08/2/7-1】
「学習指導要領はデザインにこだわってほしい」という要望をしていましたが、できあがってみたら、とにかく版の大きさには驚きましたね。
フニャフニャなのはいただけませんが、コストの問題もあるのでやむを得ないでしょう。
解説には、図版入りのものも登場しました。
今、学習指導要領の解説の内容をすべて図解にして表現できないか、考えているところです。
2008/02/07 手ぶら通勤で頭の体操 ハイ・コンセプト 「機能」だけでなく「デザイン」 デザインとは、「単なる装飾」や「ありきたりの場所や物を良く見せるための飾り」ではなく、その本質だけを見れば、「ニーズを満たし、生活に意味を与えるために、先例のない新しいやり方で自分たちをとりまく環境を形作る人間の本性」と定義している例が紹介されています。 このように考えると、デザインは、オートメーション化やアウトソージングが難しいハイ・コンセプトな能力であることがわかります。 「実用的なものが美しいというのは間違っている。美しいものこそ実用的なのだ。」 いろんな教師の板書を比較してみましょう。 教師の机を一つ一つ眺めてみましょう。 ハードのデザインは均一ですが、使い方のデザインはどうでしょう。 書類の整理の仕方。並べる位置。収納の使い方。 「佐藤可士和の超整理術」(日本経済新聞出版社)に紹介されている「空間の整理」「情報の整理」「思考の整理」は参考になります。「手ぶらで通勤、帰宅するときの開放感(解放感?)」が格別であることは、ときどき体験できます。人間、書類や本をたくさん抱えて歩くときより、手ぶらで手帳も持っていないときの方が、いろんなアイデアが浮かびやすいのではないでしょうか。メモを忘れて思考のお蔵入りということも多いのですが。 アメリカの学校では、教室等のデザインを工夫しただけで、学力が向上したという研究成果があるようです。 日本では教室の壁がないオープンスペースがはやった時期がありましたが、授業に集中できず、生徒は気の毒です。 機能を優先するとどうしても美しくないものができあがりそうです。美しさを優先すると何だかムダなものに見えてしまう。「有意性」をもつデザインというのは訓練しないと身に付きそうもありません。 間もなく次の指導要領が告示されますが、解説がでるときは、もう少しデザインに気をつかってほしいと願っています。100円に満たない出血覚悟の出版物ですが、見た目を変えるだけでも「読まれる」本になります。 いかに教師が学習指導要領を読まないで仕事しているかは、総合や生活科の記事を拝見すると、とてもよくわかります。
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