社会科教師の逆コンピテンシー その2 導入・展開・まとめ
第2回は、「自己展開力(①自己のB調整・統合力)」不足による問題です。
一見すると、社会科教師には「自己展開力」が抜群だと評価されてしまう人がいます。
よく「独演会」と批判される教師主導の授業をする人です。
教師主導でも、それが子どもの学習を導いているなら問題はないのですが、流しっぱなしのテレビをみるように子どもが授業に臨んでいるタイプの授業はいただけません。
子どもに「自己展開力」を身に付けさせることが教師の仕事であり、教師の話芸を見せつけるだけで終わってしまっては、必ず学習に主体的に臨むことができない子どもを生んでしまいます。
50分の時間中、笑いが絶えない授業がときにはあってもよいのでしょうが、子どもを「お客さん」のように扱って満足させて終わりでは、教科の目標は達成できないでしょう。
授業での指導過程には「展開」という中核部分がありますが、その前に位置づく「導入」の使い方、そして授業の最後の「まとめ」の使い方の巧妙さが、50分の授業を実のあるものにするコツであると言われています。
(このコンピテンシーは、「戦略遂行力」とも関連があります。)
【試験問題】 ○○の単元を扱うとき、次のいくつかの資料のうち、導入・展開・まとめで活用すると効果的なものを2つずつ選び、その根拠と具体的な活用法を述べなさい。
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