改訂のポイントと教育内容の改善事項
新しい指導要領の改訂案等のポイントで、「今回の改訂の基本的考え方」とは以下の3点です。
教育基本法改正等で明確となった教育の理念を踏まえ「生きる力」を育成
キーワードは、「知識基盤社会」、「生きる力」を支える「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」の調和、「公共の精神」、「伝統や文化の尊重」。
知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視
キーワードは、「観察・実験」、「レポートの作成」、「論述」=「知識・技能の活用」。「言語の能力」の育成(あらゆる教科で)。(いわゆる5教科=「主要科目」の)授業時数の増加。「キャリア教育」。「学習習慣」の確立。
道徳教育や体育などの充実により、豊かな心や健やかな体を育成
キーワードは、「体験活動」、「安全指導」、「食育」。
「教育内容の主な改善事項」は以下の6点。
言語活動の充実
キーワードは、「記録、説明、論述、討論」といった学習活動の充実。
理数教育の充実
キーワードは、「国際的な通用性」、「内容の系統性」、小・中学校での学習の「円滑な接続」
伝統や文化に関する教育の充実
具体的には、古典(国語科)、歴史学習(社会科)、唱歌・和楽器(音楽科)、我が国の美術文化(美術科)、武道(保健体育科)の指導の充実。
道徳教育の充実
キーワードは、「道徳教育推進教師」を中心とした道徳教育の展開。「感動を覚える教材」。
体験活動の充実
具体的には、小学校での集団宿泊活動、自然体験活動、中学校での職場体験活動。
外国語教育の充実
具体的には、小学校高学年に「外国語活動」を導入。
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