学校と進学塾の違い
学校と地域と生徒、そして民間企業である進学塾が一体となって実現した「夜スペ」ですが、生徒にとって気の毒なことに、「反対論」という逆風が吹いています。
現時点ではマスコミはおおむね賛成論・応援論によっているようで、もう少しインパクトのある反対論を待っている感じがします。
地方の方にはよく実感がわかないかもしれませんが、都内だと、複数の塾から勧誘がかかったり、パンフレットをもらったりして、実際に通おうとするときも、いくつかの塾の中から選ぶことが一般的です。
同じ進学塾でも、西日暮里は先生と生徒の質が高いとか、御茶ノ水がいいとか、教室を選ぶ保護者すらいます。
「夜スペ」を生徒が希望し、学校が施設を提供(そもそも施設は住民・子どものためのもの)し、保護者がお金を支払って実現させたのは、「サピックス」という塾の看板があったからかもしれないのは確かです。
大学生のアルバイトだとか、先生のボランティアだからではなく、サピックスだから受ける。
学校と進学塾の最大の違いは、能力とニーズに応じた教育を徹底できるかどうかと、その成果に対して責任をもつかもたないですむかです。塾は実績で経営が左右される。だから通いたくもない学校の入試まで受けさせられる、という弊害もよく知られていますが。
サピックスは、宣伝効果をねらったのはわかりますが、結果が伴わなければ経営にとって逆効果になりかねません。私などは学校より塾の校舎の方が勉強に集中できて効果も高いのでは?と思ってしまいますが、生徒にとっては、全国ニュースで流れて注目される的になっているので、嫌なプレッシャーがかかっているのではないかと心配になります。
普通の教師の横並び最重視主義もわかりますが、同級生や学校の生徒はどのような目で「夜スペ」参加者を見ているのか。教師からはどのような扱いを受けているのか。
部活動でいい成績を上げると全校生徒から注目されるように、成績上位者がしている努力も同じように応援されるような雰囲気というのが学校には必要だと思います。ただ、横並び全体主義の教師の影響を強く受けている学級などでは、肩身の狭い思いをしている生徒が少なくないかもしれません。
夜スペ参加の生徒にとって、一番応援してほしいと思っている相手はだれだと思われますか?

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