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齋藤孝「教育力」から教師の「逆コンピテンシー」を読むーその2 生徒との人間関係

 生徒と友情の関係性をもっているか?
 (逆コンピテンシーその2 場に応じた関係性が築けない・・・「対人関係力」「対人指導力」に課題)
 「7:わかったふりが見抜けない」「39:騒がしくない子どもを数に入れない」など,関連のある失敗例はたくさんあります。
 先日のインタビューで,生徒とどのような関係を持とうとしているかというような趣旨の質問には,状況や生徒の個性に応じた関係とお答えした記憶があります。
 たとえが逆にわかりにくいかもしれませんが,学校は総合病院のようなものです。教師は,受付兼,外科医兼,内科医兼,精神科医兼,レントゲン技師兼,小児科医兼・・・さまざまなケースに応じた医師を演じなければなりません。まず,受付の健康チェックが大事です。
 「筆箱がなくなってしまいました」と訴えてきた生徒がいたら,「もしかしたらいつも私をいじめているAさんたちが隠したのかもしれないけど,Aさんたちを疑うともっといじめられるかもしれないし,そもそもAさんたちから私がいじめられていることを先生は知らないし,先生にはどう相談したらいいかわからないけど,筆箱がないと授業で困るし,・・・」と心の中で思っているかもしれないことを想像できる力が必要になります。しかし,心の傷はレントゲンには映らないので,教室にいっしょに探しにいったときの他の生徒たちの反応から読み取るしかありません。
 まずできることは,一生懸命に筆箱を探すことです。警察官のような仕事ですが,ことの成り行きによっては検察官,裁判官,そして弁護人の役割を演じるケースも出てきます。
 いじめの対応の「隠れた初期指導」になっているかもしれないこのケースでは,相談を受けた教師が一連の対応の後,生徒から感謝の言葉を聞いたとき,「友達が困っていたらあなたも力になってあげよう」と一言返せば,友情の関係性を学んでもらったことになります。
 
 齋藤孝「教育力」(岩波新書)の「友情の関係性が教育の目指すところ」(4頁)の趣旨とはちょっと違った話でしたが,ご勘弁ください。

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宮城谷昌光の言葉

  • 雲のうえに頂をもつ高山を登ろうとするのに、その山相のすさまじさに圧倒され、おじけづいていては何もはじまらない。最初の一歩を踏み出さねば、山頂は近づいてこない。
    「楽毅」第四巻より
  • みごとなものだ。斂(おさ)めるところは斂め、棄てるところは棄てている。楽氏が棄てたところに、われわれの生きる道がある。
    「楽毅」第四巻より
  • 去ってゆく千里の馬を追っても、とても追いつかぬぞ。千里の馬の尾をつかむには、その脚が停まったときしかない
    「楽毅」第四巻より
  • ・・・つくづく人のふしぎさを感じた。道を歩く者は、足もとの石をたしかめようとしないということである。千里のかなたを照らす宝石がころがっていても、気がつかない。それほどの名宝は深山幽谷に踏みこまなければ得られないとおもいこんでいる。
    「楽毅」第三巻より
  • この城をもっとたやすく落とすべきであった。たやすく得たものは、たやすく手放せる。
    「楽毅」第二巻より
  • なにかを信じつづけることはむずかしい。それより、信じつづけたことをやめるほうが、さらにむずかしい。
    「楽毅」第二巻より
  • からだで、皮膚で、感じるところに自身をおくことをせず、頭で判断したことに自身を縛りつけておくのは、賢明ではなく、むしろ怠慢なのではないか
    「楽毅」第二巻より
  • こうする、ああする、といちいち目的と行動とを配下におしえつづけてゆけば、配下はただ命令を待つだけで、思考をしなくなる。この四人はいつなんどき多数の兵を指揮することになるかもしれず、そのときにそなえて自立した思考力をもつ必要がある。
    「楽毅」第二巻より
  • 人は自分の存在を最小にすることによって最大を得ることができる
    「楽毅」第三巻より
  • 勇と智とをあわせもっている者は、攻めるときよりも退くときに、なにかをなすときより、なにもなさないときに、その良質をあらわす
    「楽毅」第二巻より