「失敗作」との謝罪はいかがなものか
日産自動車の前身をつくった鮎川義介という人は、小さいころ祖母に、ああしなさい、こうしてはだめです、などと、こまかなことはいわれずに、ただ、「おまえは、きっと偉くなる」と、いわれた。そういわれつづけていると、ああ、オレは偉くなるのだ、と自然におもわれてきて、あとでふりかえってみると、祖母は賢婦人であったと、かれはおもった。・・・(中略)・・・人は、尊敬したり好きであったりする人から、良いことをいわれると、それにむくいようとする気がはたらく。もっといえば、その人を喜ばせてあげようとする。
参考「春秋の色」(宮城谷昌光著)講談社文庫
176頁「ほめることの大事」より
教師の失敗-26
予言の自己成就を悪用してしまう
文部科学大臣が、中学生を相手に「みなさんは
失敗作だ。次の世代では失敗しない。」と謝罪し
ました。
この大臣は少なくとも自分の省のホームページ
に載っている学力の話は見たことがないはずです。
「総合的な学習の時間」を切る腹のようですね。
専門の教科指導のほかに多大な時間を割いて努
力してきた教師はまたふりだしにもどされるわけ
ですね。
教育関係者は、このところ負の予言の自己成就
を促すことに専念しているようです。宮城谷さんは
こう書いています。
人をけなすより、人をほめることが、いかにむずかしく力が要ることか。それをわかる人はすくないが、実行する人はなおさらすくない。
私もけなす側ですが。
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